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平成29年度施政方針(2月27日)

[2017年3月8日]

ID:2643

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「志」のあるまちづくりを「選択と集中、分担と連携」で実現

 ただいま上程されました平成29年度舞鶴市一般会計予算をはじめとする48件の議案の説明と併せて、平成29年度の市政運営に臨む私の所信の一端を述べさせていただき、議員各位並びに市民の皆様に、ご理解、ご協力をお願い申し上げる次第であります。

  私が市長に就任し、6年が経過いたしました。この間、私は一貫して、市政を担うリーダーとして、現地現場主義での対話を中心に、客観的な統計値等も重視し、地域の現状を正確に把握する中で、現状・課題に即した方向性を示し、明確な目標を掲げ、地域全体で情報共有を図り、効率的でスピード感のある市政運営に取り組んでまいりました。

  この6年間の主な取組でありますが、就任当初におきましては、地域医療の混乱をきっかけに、地域全体に大きな不安が広がっていた状況を踏まえ、「子どもからお年寄りまで安心して暮らせるまち」の実現を目標に掲げ、「安心の医療」「安心のまちづくり」を最重点施策に位置付けたところであります。

 振り返りますと本市の地域医療問題は、旧海軍関連病院を基礎として、戦前、戦後を通じ、地方都市としては大変恵まれた環境にあるという状況を享受し、周辺自治体において医療環境が整備される中、新しい時代に即した地域医療体制の確立への対応が遅れたことが混乱の大きな要因の一つでありました。そうしたことから、私は、「選択と集中、分担と連携」という現状・課題に即したコンセプトを明確に示すことで、新たな中丹地域医療再生計画の合意形成を速やかに行い、長年の懸案であった地域医療問題の早期解決を図ったところであります。

  医療問題解決の道筋を早期に示し、小中学校全校の耐震化とエアコン整備、中学校給食の導入、市内統一学力診断テストの実施をはじめ、子育て交流施設の整備に着手するなど、子どもたちが健やかに将来への夢を育みながら成長できる環境の充実・強化に取り組むと同時に、「住んでよし、働いてよし、訪れてよしの選ばれるまちづくり」を目標に掲げ、魅力ある多くの地域資源の付加価値を高める取組に着手したところであります。

 まず、本市の最大の地域資源である京都舞鶴港については、京都府との強固な連携のもと、国の「日本海側拠点港」の選定を受け、新たな港湾計画に基づく港湾機能の強化を推し進めるとともに、国際フェリートライアル事業を通じ、「日韓地域間交流推進のための宣言」を京都府北部5市2町と韓国浦項市において共同宣言するなど、後の広域連携の基礎づくりにも取り組んだところであります。

 また、「赤れんが」「海・港」をシンボルイメージとする観光ブランド戦略を打ち出し、赤れんがパークのグランドオープンや、観光産業を本市の新たな基幹産業として確立するための取組をはじめ、リーディング産業チャレンジファンドを創設し、まちの未来を担う産業の育成に向けた取組を展開いたしました。

 さらに、貴重な史実である「引き揚げの歴史」を後世に継承するため、「引き揚げのまち・舞鶴」の責務として、舞鶴引揚記念館を直営施設にするとともに、ユネスコ世界記憶遺産登録に向けた取組を展開したほか、総合文化会館や文化公園体育館の機能強化を図るなど、地域文化の向上に資する施設整備に取り組んだところであります。

 そして、施策を効率的に展開するために必要な「財源」「施設」「人財」に関する行財政改革を推し進めるため、「市民に役立つ市役所づくり」を重点事項に掲げ、市役所組織への意識付けを徹底したところであります。

 「財源」については、多様な財源の確保、効果的な事業執行、将来負担の抑制など、効率的な財政運営に努めるとともに、「債権管理条例」の制定、「債権管理課」の設置等により、「債権管理の適正化」の基盤整備を行い、また、「施設」については、「公共施設マネジメント白書」、「公共施設再生基本計画」を策定し、各公共施設の再生の方向付けを行ったところであります。殊に最も重視したのが「人財」であります。「人材育成基本方針」を策定し、全職員に「目指す職員像」や「組織目標」を意識させ、行動変革の契機とするとともに、能力開発、組織力向上等を目的とする「人事評価制度」の導入検討に着手いたしました。また、多様な任用制度を導入するなど、効果的、効率的な組織運営を図るための基盤を整備したところであります。

 これら現在のまちづくりの核となる施策の基礎を整えながら、次の段階として、人口減少問題に取り組むため、「心豊かに暮らせるまちづくり」を重点事項に加えるとともに、京都舞鶴港の整備が進み、高速道路ネットワークが完成する平成27年を「ターゲットイヤー」と位置付け、新たな政策目標として「交流人口300万人、経済人口10万人都市・舞鶴」を掲げ、国の地方創生とも連動する中で、産官学金労言等の多様な連携を活かし、地域一丸となって、本市が大きく飛躍するために必要な基礎固めの施策に取り組んだところであります。

 この間において、子育て交流施設「あそびあむ」や、「うみべのもり保育所」の整備をはじめ、0歳から15歳までの切れ目ない質の高い教育の充実を図ることを目的とした「教育振興大綱」の策定や、主体性を育む乳幼児教育の推進を基本理念とする「乳幼児教育ビジョン」の策定、さらに、文部科学省のモデル事業として、全国10市区の一つに採択され、本ビジョンの具体化に向けた取組を進めるなど、教育環境の基礎固めを行ったところであります。

 また、地域が求める質の高い介護人材を安定的に育成する「舞鶴YMCA国際福祉専門学校」の誘致・開校を実現するとともに、ポリテクカレッジ京都との連携を強化し、奨学金事業を創設するなど、次代を担う子どもたちが、地域において将来の夢や目標を実現できる環境を整えたところであります。

 さらには、多くの市民、関係者の皆様の力を結集する中で、舞鶴引揚記念館収蔵資料の「ユネスコ世界記憶遺産」登録を実現し、引き揚げの史実が世界的に重要な歴史資産であることを国内外に広く発信するとともに、「舞鶴引揚記念館」の機能強化を図る1期整備として全面改修等を実施し、「引き揚げのまち・舞鶴」を未来へ引き継ぐ基礎を整えたところであります。

 加えて、「文化振興基本指針」の策定や、「文化振興条例」の制定等により、本市の今後の文化振興の方向性を明確に示すとともに、機能強化を図った文化公園体育館を活用し、レスリングの国内メジャー大会や、インターハイレスリング競技の開催に繋げるなど、歴史・文化を生かしたまちづくりの基礎固めを行ったところであります。

 また、市内公的4病院の医療機能のセンター化による機能充実など、安心の地域医療の基礎固めを着実に進めるとともに、国、京都府との強固な連携のもと、「由良川下流部緊急水防災対策」の完了、「由良川緊急治水対策」の着実な進捗、京都府と連携した西市街地の浸水対策や、安岡地区の排水対策等に取り組んだほか、原子力防災の充実・強化を図るため、京都府、関西電力と覚書を締結し、立地自治体の安全協定に準じた権限を確保するとともに、住民避難計画の全面改正や、原子力防災訓練を実施するなど、地域の安全・安心の向上に懸命に取り組んできたところであります。

 さらに、地域包括支援センターの充実・強化や、生活支援相談センターの設置、バスやタクシー等の公共交通機関利用による高齢者の移動しやすい環境をつくる高齢者外出支援制度の創設など、地域福祉の向上を図る基礎固めを行なったところであります。

 また、京都府や関係業界との連携により、積極的なポートセールスを展開し、コンテナ取扱量の着実な増加をはじめ、日韓露国際フェリー航路開設や、クルーズ客船寄港地としての基盤をしっかりと築いたところであります。

 さらには、京都府並びに北部5市2町の連携による「海フェスタ京都」「海の京都博」の開催等により、「海の京都」の魅力を全国に発信し、広域観光の基盤構築を図ったところであります。これら連携強化の取組は、北部5市2町が、『機能的合併都市』を形成し、様々な分野において、圏域全体の活性化を目指す「京都府北部地域連携都市圏」の取組へと発展したところであります。

 加えて、市内産業の育成強化に重点を置き、国際ふ頭への物流企業の誘致をはじめ、市内の中小企業の工場新設、既存企業の積極的な設備投資などを実現するとともに、ジョブ・サポートまいづるを本市のローカル版ハローワークと位置付け、国や京都府をはじめとする関係機関と密に連携し、雇用人材の確保を積極的に図るなど、産業振興と雇用促進を一体的に推し進める基盤を整備したところであります。

 こうした着実な基礎固めに加え、平成26年に舞鶴若狭自動車道、平成27年に京都縦貫自動車道が全線開通し、先人先達から引き継いできた「高速道路ネットワークの完成」という地域の大きな夢の実現の機会を、新たな夢に向かって大きく飛躍するためのスタートにすることが出来たものと考えております。

 このように、各施策分野における強固な基礎固めを実現する中で、本年度を「飛躍元年」「行動元年」と位置付け、舞鶴版・地方創生の実現に向けた取組を展開してきたところであり、その取組は着実に成果を上げるとともに、多くの評価をいただいたところであります。

 「赤れんが」を活かしたまちづくりでは、赤れんがパークへの来場者数をグランドオープン前の5.7倍となる約57万人へと大きく増加させる中、舞鶴観光協会が、産業観光まちづくり大賞観光庁長官賞を受賞し、NPO法人赤煉瓦倶楽部舞鶴及び本市が、2016年度日本イコモス賞を受賞したほか、映画「日本のいちばん長い日」におけるフィルムコミッションの撮影提案が、第2回JFCアワード優秀賞受賞に繋がったところであります。

 さらに、「京都舞鶴港」を核とした人流・物流の拡大を図る取組では、日韓露国際フェリー航路の開設をはじめ、コンテナ貨物取扱量を6年前の約2.8倍、過去最高となる約11,500TEUにまで伸ばし、対岸諸国との交流では、本市と中国・大連市との長年にわたる友好都市交流の取組が、「対中友好都市交流協力賞」として表彰されたほか、過去最高の17回となったクルーズ客船の寄港では、コスタクルーズの受入港で形成する日韓5港湾都市連絡会(京都舞鶴港、金沢港、境港、博多港、釜山港)が、クルーズ・オブ・ザ・イヤー特別賞を受賞するなど、「赤れんが」「海・港」を活かしたまちづくり、交流拡大の取組が成果・評価となって表れているところであります。

 また、京都府北部5市2町の広域連携の取組は、国の地方制度調査会、新たな国土形成計画(近畿圏広域地方計画)において、新たな都市間連携のモデルとして取り上げられるとともに、海の京都DMO事業をはじめ、圏域の産業振興や、移住・定住促進を図る連携事業は、地方創生の交付金において、全国でもトップクラスの交付を受けるなど、国において、地方創生を実現する新たな連携の取組としてご理解をいただいているところであります。

 殊に京都府北部5市2町の広域連携による北陸新幹線京都府北部ルート誘致の活動は、京都府全体の活性化に繋がる取組として、また、「国防」「海の安全」「エネルギー」など、国の重要拠点が所在する地域を高速で結び、北陸から近畿、山陰にかけて、太平洋側と同等の強固な日本海側国土軸をつくる我が国の未来に繋がる取組として、京都府内はもとより、兵庫、鳥取、島根、山口各県等において、広くご理解いただき、支援の輪を広げ、連携・協力の絆を深めたところであります。

 ただいま、この6年間における主な取組の実績等を申し上げましたが、就任以来掲げてきた40に及ぶハード・ソフトの主要施策は、27施策が完了、もしくは完了・実現が確実な段階に至っており、残り13施策につきましても、国、京都府、関係機関とのさらなる連携強化を図る中で、国道27号西舞鶴道路の建設、白鳥トンネルの4車線化工事などのハード施策を着実に推し進めるとともに、受益者負担の適正化、移住・定住促進等のソフト施策については、これまでの取組実績等を活かし、スピード感をもって、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 冒頭にも申し上げましたが、6年前まで、本市は、大きな地域医療課題を抱え、全国から注目を集めるという大変厳しい状況に置かれておりました。しかしながら、その課題に対し、「選択と集中、分担と連携」という明確なコンセプトを掲げ、公的4病院をあたかも一つの総合病院として機能させる地域医療の再生を推し進め、現在では、そうした取組が、「地域医療問題の解決方策のモデルとして全国の共有財産にすべき」との評価を得るに至りました。

 一方で、地域医療を取り巻く環境は日々変化し、今後、新たな対策の検討が必要となっているように、重要なことは、常に現状を正確に把握しながら、変革をおそれず、「少しでも良くするためには何をすべきか」を考え、新たな時代に即した施策を講じていくことであります。

 平成29年度におきましては、これまでの実績を活かし、また、国、京都府並びに京都府北部5市2町や、産官学金労言等の多様な連携をさらに強固にする中で、舞鶴版・地方創生の実現に向け、「心豊かに暮らせるまちづくり」「安心のまちづくり」「活力あるまちづくり」の3つのまちづくりの重点事項を「創意工夫」により推し進めてまいりたいと考えております。

 それでは、上程されました議案につきまして、その概要を説明いたします。

 はじめに、第1号議案の専決処分につきましては、市所有自動車の衝突事故に係る和解を行ったものであります。

 次に、第2号議案から第11号議案までの平成29年度一般会計予算及び各特別会計予算について説明いたします。

 まず、平成29年度の一般会計予算額は345億7,085万円、公営企業を含む特別会計の予算額の合計は286億8,209万円で、一般会計と特別会計を合わせた合計額は、632億5,294万円となっております。

 平成29年度は、固定資産税等の市税収入の減少に加え、地方消費税交付金等の一般財源が大きく減少する厳しい財政状況を踏まえ、経常経費の削減を図るとともに、建設地方債の発行を起債残高が総合計画の目標値である約200億円に減少する額に抑え、持続可能で安定的な財政運営を堅持する中で、これまでの取組実績を最大限に生かし、移住・定住の促進、子育て環境の充実、歴史・文化の振興、京都舞鶴港を活用した地域産業の振興等の施策を戦略的、かつ、積極的に推し進める予算編成を行ったところであります。

 次に、平成29年度において推し進める3つのまちづくりの重点事項等に基づく施策について説明いたします。

 

心豊かに暮らせるまちづくり -「移住・定住促進」を最重要施策に位置付け-

 第1に、まちづくりの最重点事項である「心豊かに暮らせるまちづくり」についてであります。本市の豊かな自然、歴史・文化、特色ある教育、充実した子育て環境などの地域資源を最大限に活かし、地域で産み育て、学び、働き、暮らすサイクルを回すことにより、「心豊かに暮らせるまちづくり」を推し進めてまいります。

 平成29年度におきましては、「移住・定住促進」を最重要施策の一つに位置付け、移住・定住に係る空家・空き店舗対策、就業支援の充実・強化等について、それぞれ施策目標を設定するとともに、プロジェクトチームを設置するなど、「移住・定住促進」を全庁的に取り組んでまいります。

 また、新たに企画政策課に「移住・定住促進担当課長」を配置し、施策の全体調整、進行管理を行ない、迅速、かつ、戦略的に「移住・定住促進」を推し進めてまいります。

 その推進に向け、まず、少子高齢化や人口減少などの社会情勢の変化に対応し、時代に応じた有効なまちづくりを推し進めるため、本年1月、半世紀ぶりに都市計画の用途地域を見直したところでありますが、土地利用の動向や公共施設の整備状況なども考慮に入れた暮らしやすいまちづくりに向け、引き続き、区域区分の見直しなど、都市計画制度の抜本的な見直しに取り組み、無駄のない都市構造の形成に努めてまいります。

 また、新しい時代の「まち」の再生についての計画を策定し、商店街再生やまちなか居住誘導を図るなど、ハード・ソフトの両面から総合的にまちなかの再生を図ってまいります。

 さらに、「若者の農山漁村への移住・定住の支援」につきましては、「加佐地域農業農村活性化センター」を中心とした農村ビジネスの支援、移住・定住支援をはじめ、京都府「海の民学舎」との連携による漁業の新たな担い手育成の取組を推進するなど、農山漁村地域における多様な移住・定住に対応する環境の充実に取り組んでまいります。

 次に、「子育て環境の充実」につきましては、本市の「合計特殊出生率」が、日本経済新聞社「日経グローカル」の調査では「1.93」と、京都府内で1位、近畿で2位、全国で18位となったほか、平成27年の国勢調査に基づく独自推計では「2.09」になるなど、政府の「希望出生率1.8」を大きく上回る状況にありますが、「子育てしやすいまち舞鶴」のさらなる充実を図るため、妊娠から出産、子育てと切れ目のない子ども・子育て支援施策に取り組み、安心して子どもを産み、子どもたちの豊かな育ちが実現できるまちづくりを進めてまいります。

 まず、安心して子育てができる環境づくりでは、「子どもなんでも相談窓口」において、妊娠期から子育て期、さらには18歳までの子どもに関わる総合的な相談や支援をワンストップで提供し、切れ目のない子育て支援の充実を図ってまいります。また、子ども総合相談センターの相談員を増員し、子育ての悩みに迅速に対応し、児童虐待の発生予防を図る相談・支援体制の充実を図ってまいります。

 さらに、子育て支援基幹センターや、地域子育て支援拠点において、子育て中の親同士が気軽に集いつながり合うことができる「子育てひろば」を開設し、子育て中の親の孤独感や不安を緩和するなど、子どもの健やかな育ちを支援する施設として、利用促進を図ってまいります。

 加えて、夏休み児童クラブを1か所増設し、利用ニーズの高い夏休みの長期休業期間において、児童が安全に生活できる居場所を確保するとともに、保護者の仕事と家庭の両立を支援してまいります。

 併せて、保育所への乳児の入所が増加傾向にある中、課題となる保育士不足の解消を図るため、国の支援策に加えて保育士不足の要因の一つである賃金に対する市独自の処遇改善を講じるとともに、潜在保育士の発掘・就職支援などの取組を推進してまいります。

 次に、障害のある子ども一人ひとりが自己の能力を最大限に発揮できるよう、障害児福祉サービスや子どもの発達に応じた支援サービスの充実に努めてまいります。殊に利用ニーズが増加している学齢期における放課後等デイサービスの利用定員枠を10名拡充し、子どものライフステージに応じた支援の充実を図ってまいります。

 また、ひとり親家庭の経済的自立支援として、高等職業訓練促進給付金などの各種支援を充実してまいります。

 次に、本市教育の基本理念である「0歳から15歳までの切れ目ない質の高い教育の充実」についてであります。

 まず、人格形成の基礎が培われる最も大切な時期である0歳から就学前の乳幼児期については、「舞鶴市乳幼児教育ビジョン」に基づき、公立・民間、保育所・幼稚園、さらに小学校間の枠を越え、保育・教育の質の向上を図る連携の取組や環境整備を促進し、乳幼児期の豊かな成長支援による子育て環境の充実を図ってまいります。

 また、子育て交流施設「あそびあむ」は、昨年10月、開設後1年半で来場者が10万人を超えるなど、市内はもとより、周辺地域を含む多くの皆様にご利用いただいているところであり、今後とも、子育てについての相談ができる施設として、また、子どもと多様な世代の大人が遊び等を通して交流できる施設としての機能を強化し、一層の利用促進を図ってまいります。

 学校教育においては、小学校6年間と中学校3年間の義務教育9年間を通じて、児童生徒の発達段階に応じた一貫性のある教育活動を行う「小中一貫教育」のモデル校区に、青葉・和田中学校区を追加し、これまで以上に教職員同士や児童生徒が交流を深め、教育委員会はもとより、小中学校が一丸となり、学力向上対策、不登校児童生徒への対応やいじめ対策などを推し進めてまいります。なお、「小中一貫教育」の取組につきましては、平成30年度までに全中学校区へ導入することを目指してまいります。

 学力向上等の取組につきましては、本市独自の取組であります学習サポータ―の配置や、生徒が夢を実現するための支援を行う「夢チャレンジサポート事業」を推進するとともに、学力向上を図る上で重要な教員の資質向上を図るため、引き続き中学校の中堅職員を学力トップクラスの福井県教育委員会へ長期派遣し、研修終了後、本市の指導的教員として教員全体の授業力向上に繋げることにより、本市教育の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。

 さらに、子どもの将来が生まれ育った環境によって左右されることのないよう、また、子どもたちが、進学や就職など将来に夢や希望をもって成長していけるよう、生活習慣の確立と学習習慣の定着を図るため、市内小学校においてモデル校を選定し、放課後において学習支援事業を実施してまいります。

 加えて、家庭の経済的な事情などにより、高等教育機関等への進学が困難な学生の就学を支援するため、「舞鶴工業高等専門学校修学資金制度」を創設し、本市で学び、働くサイクルの強化、地域に不足する技術系の人材確保に繋げてまいります。

 また、不登校児童生徒への対応やいじめ対策等の取組として、心理的要因等により不登校となっている児童・生徒の学校生活への復帰と社会的自立を支援するため、教育支援センター(名称:明日葉(あしたば))において、集団生活への適応、情緒の安定、学力の補充、基本的生活習慣の改善等のための相談・適応指導を行ってまいります。また、いじめ問題に積極的に対応するため、併設する相談室にいじめ相談員を配置し、いじめ相談ダイヤルを開設するなど、相談体制の充実を図るとともに、臨床心理士を月2回配置し、いじめ・不登校事案において専門的知見を必要とする事例に対処してまいります。

 次に、「歴史・文化を活かしたまちづくり」についてであります。

 まず、一昨年10月のユネスコ世界記憶遺産登録を契機として、舞鶴引揚記念館への来館者数は大幅に増加しているところでありますが、今後とも、「シベリア抑留」や「引き揚げ」の史実を後世へ引き継いでいくため、平和学習や教育旅行等の誘致に積極的に取り組んでまいります。また、未来を担う子供たちが引き揚げの史実を学び、平和を希求する心を育む次世代型体験施設としての機能強化を図るため、開館30周年を迎える平成30年春のグランドオープンを目指し、抑留生活体験室や、企画(絵画)展示室等の2期整備に取り組んでまいります。

 また、「(仮称)西運動公園」につきましては、京都府北部唯一の人工芝グラウンドなど、多様なスポーツに対応可能な都市公園として、本年7月にオープンさせ、文化公園体育館とも連携し、スポーツを通した交流機会の拡大を図るとともに、市民の心豊かなスポーツライフへの支援、様々なスポーツイベントなどの誘致により、新しい人の流れをつくり、交流人口の拡大を図ってまいります。

 次に、「地域コミュニティの強化」についてであります。

 本年度、新設した「地域づくり支援課」を中心に、地域コミュニティ活動を支援し、市民、自治会、市民活動団体など、多様な地域づくりの主体と協力しながらまちづくりを推し進めてきたところでありますが、今後とも、多様な主体が連携して地域課題の解決にあたる時代に即したコミュニティを創造し、「心豊かに暮らせるまちづくり」を支える地域コミュニティの強化に取り組んでまいります。

 また、誰もが心豊かに学習できる生涯学習環境づくりとして、様々な知識や経験を持つ市民の方々を「まちの先生」に認定し、学校・地域などで幅広く活躍できるよう支援してまいります。加えて、各公民館、東・西図書館を地域の学びの拠点に位置づけ、誰もが学習できる環境づくりを推進するとともに、地域の活性化や、世代間交流の取組の中で育まれた「人づくり」の成果を「地域づくり」に繋げてまいりたいと考えております。

安心のまちづくり

 第2に、「安心のまちづくり」についてであります。少子高齢化の進展や、多様化・複雑化する災害への対応など、時代に即した「安心のまちづくり」が求めらる中、国、京都府、関係機関等との連携をさらに密にし、地域一体となって、安心・安全な地域社会の構築に向けた取組を推し進めてまいります。

 まず、市民の安心・安全を確保する「地域医療の充実」につきましては、新たな中丹地域医療再生計画に基づき、今後とも、公的4病院が一層の連携強化を図り、「あたかも一つの総合病院」のように機能する体制づくりを推進し、「舞鶴地域医療推進協議会」において、各医療関係団体の連携によるシームレスな医療提供体制の構築など、地域医療の充実に関する具体的施策の協議・調整を行うとともに、診療機能の集約化に必要となる医師確保の取組や、公的3病院が担う時間外の救急医療体制への支援及び休日急病診療所の運営等により、地域医療の維持・確保に努めてまいります。

 また、療養病床に特化した市民病院については、慢性期医療を担う医療機関として、急性期医療を担う他の公的3病院等との連携を一層緊密にし、急性期・回復期から在宅へと移行する患者の橋渡し的な役割を果たしてまいります。病院運営においては、満床に近い状態を維持しつつ、医療の必要度の高い患者への移行に努め、市民から信頼され、地域において存在価値のある病院を目指すとともに、さらなる経営の健全化に取り組んでまいります。併せて、加佐診療所については、常勤医師の確保による訪問診療の実施など、加佐地域の医療の確保・充実に努めてまいります。

 次に、「健康に暮らせるまちづくりの推進」についてであります。

 人口減少と高齢化が進む中において、まちの活力を維持し、市民が生きがいと活力を持って、安心・安全に豊かな生活を営むためには、市民一人ひとりが心身ともに健康であることが重要であります。

 平成29年度は、新たに健康づくり課に「健康寿命延伸担当課長」を配置し、市民の健康づくりへの意識啓発や、病気の早期発見、健康増進に係る施策を重点的に推し進め、健康に暮らせるまち「スマートウェルネスシティ」の実現に向けた取組を展開してまいります。

 その推進に向け、より市民が主体的に健康づくりに取り組めるよう、健康づくり施策の方向性を示す「舞鶴市健康増進計画」の見直しを行ってまいります。

 また、健康に関心のある層だけが参加する従来の健康施策だけではなく、多くの市民に取り組んでいただくためにポピュレーションアプローチによる事業展開を進めるとともに、一人ひとりの健康管理意識の高揚を図り、主体的に健康づくりに取り組めるよう、ウェアラブル端末を活用したウォーキング事業を実施し、その習慣化を図ってまいります。

 さらに、各種がん検診の受診率向上や健康教育等に取り組むことにより病気の早期発見・早期治療に繋げ、成人期における生活習慣病及び重症化を予防することで、健康寿命の延伸を目指してまいります。

 加えて、旧市民病院跡地につきましては、「市民病院跡地利用のあり方懇話会」からの提言に基づき、文庫山学園と東公民館の機能移転及び民間活力の導入による「市民の健康増進と多様な交流・賑わいの拠点」として整備することを目指しており、平成29年度におきましては、現在実施中の除去工事を完了させるとともに、民間活力の導入に向けた取組を推進してまいります。

 次に、「地域福祉の充実」についてであります。

 急速な勢いで少子高齢化が進展し、認知症高齢者や、高齢者だけの世帯が大幅に増加することが予測される中、高齢者が住み慣れた地域で自立した生活が送れるよう、引き続き「地域包括ケアシステム」の充実強化に取り組んでまいります。

 また、平成29年度からの要支援者の通所・訪問サービスの市の総合事業への移行については、円滑な事業移行と多様なサービスの提供に努めてまいります。

 さらに、対策が急務となっている認知症施策の推進をはじめ、高齢者の健康づくりや、運動指導員派遣による地域での介護予防事業の推進、高齢者外出支援事業の継続により、高齢者の生きがい、助け合いを通して高齢者福祉の充実を図るとともに、喫緊の課題である介護人材の確保のため、引き続き修学資金の貸与や資質向上のための支援に努めてまいります。

 次に、養護老人ホーム「安岡園」につきましては、社会福祉法人への事業移管に向け、移管先法人が実施する施設改修整備等に対する支援を行い、民間のノウハウを活用した利用者サービスの向上等に繋げてまいります。

 次に、障害者支援につきましては、企業にとって障害者を雇用しやすいまち、障害者にとって自らの能力を生かし、自分にあった仕事を選択できるまちを目指し、「舞鶴市障害者しごとサポートセンター」の開設を進め、企業就労に必要なサポート体制を構築して、障害者の雇用や職場定着の促進を図るとともに、障害者総合支援法に基づき、障害者福祉サービスの推進を図ってまいります。

 また、団塊の世代が75歳以上となる超高齢化社会の到来を見据え、認知症高齢者や知的・精神障害者が、住み慣れた地域の中で安心して暮らしていける環境づくりのため、成年後見センターを設置してまいります。

 さらに、社会から孤立しがちな生活困窮者の支援については、「生活支援相談センター」において、ワンストップの相談窓口として様々な相談に応じ、それぞれの状況に応じた包括的かつ継続的な支援を行ってまいります。

 次に、「人権啓発の推進」についてであります。

 全ての人の人権が尊重される社会を築くため、「舞鶴市人権教育・啓発推進計画」に基づき、さまざまな機会を通じて人権意識の向上に努めてまいります。

 また、男女が個性と能力を発揮して共に生きる社会を築くため、舞鶴市男女共同参画計画「まいプラン」に基づき、女性の社会参画促進やワーク・ライフ・バランスの推進など、男女共同参画に関する様々な事業を実施するとともに、「舞鶴市配偶者等からの暴力の防止及び被害者の保護・自立支援に関する計画」に基づき、引き続き、DVの防止及び被害者支援に取り組んでまいります。

 次に、「原子力防災」についてであります。

 平成23年3月に起こった東日本大震災を起点に、国の原子力防災に係る新たな概念として、PAZ及びUPZの考え方が示され、本市は、高浜発電所との関係において、立地自治体以外で唯一、府県を越えてPAZ圏内に住民が居住する特別な地域であります。一方、東日本大震災以降の原子力発電所の再稼働に係る新たな方針として、国において、40 年を超える運転延長を認める運転期間延長認可制度が定められ、高浜発電所1、2号機は、この制度に基づく運転延長が認められ、現在、再稼働に向けた安全対策工事等が行われております。

 東日本大震災以降の新たな考え方のもとで運転延長が行われる高浜発電所1、2号機に関し、本市は、まさに立地自治体であることから、国や電力事業者に対しまして、立地自治体と同じ安全対策等を実施いただくよう強く要請し、原子力防災対策の充実・強化を求めてまいります。

 市民の安全・安心の確保を担う市の役割といたしましては、万が一の際の住民避難について、市が先頭に立ち、国や京都府、関係機関と連携し、責任を持って取り組む所存であり、今後も引き続き、訓練等を実施し検証する中で、住民避難計画の実効性がより高まるよう、充実させてまいります。

 また、原子力災害発生時においてスムーズな住民避難が行えるよう、京都府と一体となって避難路の整備に取り組んでまいります。

 次に、「治水対策」についてであります。

 まず、由良川の整備につきましては、「由良川緊急治水対策」により、輪中堤や宅地嵩上げの工事などが進められており、引き続き、国との連携による事業推進に取り組んでまいります。

 また、西地区の治水対策につきましては、これまでから京都府へ高野川の改修を強く要望してまいりましたが、西市街地の浸水被害の軽減を図るためには、高野川の改修だけでは対応が困難なため、「高野川流域における総合的な治水対策協議会」において、府と市がそれぞれ取り組むべき対策と役割分担をとりまとめているところであります。平成29年度におきましては、京都府において高野川河川整備計画の策定を進めていただき、市におきましては、新たに下水道整備課に浸水対策係を配置するなど、河川事業と下水道事業が一体となった西市街地の内水対策の強化に取り組んでまいります。

 また、伊佐津川をはじめとする河川整備事業を、府と連携を図りながら推進するとともに、安岡地区の排水対策をはじめ、市の管理河川整備についても、引き続き積極的に事業を進めてまいります。

 次に、消防防災体制につきましては、各地域の防火施設の充実、消防団の消防ポンプ自動車の更新整備並びに小型動力ポンプの機動力化を推進し、さらなる地域防災力の充実強化に努めてまいります。

 また、高度化する救急・救助ニーズに対応するため最新の資機材を搭載した高規格救急自動車及び人命救助資機材を更新整備いたします。

 さらには、複雑多様化する各種災害に対応するため、職員に専門的な研修を受講させ、高度な知識・技術・資格を有する職員の養成を図ってまいります。

 次に、「暮らしやすい生活環境の整備」についてであります。

 豊かな舞鶴の自然環境を次世代に引き継ぐため、「まいづる環境市民会議」等と協働し、地球温暖化対策をはじめ、環境負荷の低減、生物多様性の確保など、環境都市創造に取り組んでまいります。

 まず、環境への負荷低減を図るため、ごみの「発生抑制」と「再使用」の生活スタイルの普及を促進し、ごみの減量を図るために市民が行う取り組みを支援してまいります。

 また、安定したごみ処理を継続するため、清掃事務所の点検整備工事と長寿命化に向けた準備や、リサイクルプラザの機器の更新等を行うとともに、次期一般廃棄物最終処分場の平成30年度建設着工に向けた準備を進めてまいります。さらに、間もなく完成するし尿処理施設の運転準備を進め、現施設の解体に着手してまいります。

 次に、上下水道におきましては、市民生活に欠くことのできないライフラインとして安定的に供給するとともに、水環境の保全と、快適な生活環境づくりを目指してまいります。

 まず、水道事業につきましては、「水道ビジョン」に基づき、老朽化した配水管等の更新や耐震化などを計画的に実施してまいります。

 また、簡易水道事業につきましては、平成30年4月から全ての簡易水道を上水道に統合するため、東大浦と池内地域において、統合事業を実施するとともに、水道未普及地の小原地区に、水道施設の整備を進めてまいります。

 下水道事業につきましては、公共下水道の処理区域の拡大や、施設の改築更新・長寿命化、下水道事業の経営基盤の強化に努めるとともに、平成30年度からの公営企業法適用の準備を進めてまいります。

活力あるまちづくり

 第3に、「活力あるまちづくり」についてであります。

 機能強化が進む「京都舞鶴港」を核とした産業振興、高速交通ネットワーク機能の強化、「海の京都観光圏」をはじめとする京都府北部5市2町との強固な連携等により、さらなる人流・物流の拡大を図るとともに、本市の魅力ある農林水産業、商工業、観光業などの産業の高付加価値化、ブランド力の向上により地域経済の安定、活性化を図る「活力あるまちづくり」を推し進めてまいります。

 まず、「京都舞鶴港を活かした人流・物流の拡大と港湾整備の促進」につきましては、国、京都府、関係機関等とのさらなる連携強化を図り、多目的国際ターミナル「舞鶴国際ふ頭」を中核として、人・モノの交流を促進し、東アジア地域と関西経済圏とのゲートウェイ機能を果たすため、京都舞鶴港の整備、振興に積極的に取り組んでまいります。

 殊に京都舞鶴港へのクルーズ客船の寄港については、コスタクルーズによる京都舞鶴港発着の周遊クルーズが32回寄港するとともに、オーストラリアからのドーン・プリンセスや、ドイツの探検船ブレーメンが初寄港するなど、過去最高となる約40回が予定されているところでありますが、外航クルーズの拠点港としての定着化に向け、まち全体での歓迎ムードをさらに高め、京都府の「京都舞鶴港『海の京都駅(仮称)』推進事業」とも連携し、クルーズ船寄港による観光産業への波及と活性化に取り組むとともに、京都府など関係機関と一体となったクルーズ客船誘致の強化、また、関西経済圏2,000万人を背後圏に有する特性を生かし、発着港としてのポテンシャルをさらに高めるため、京都舞鶴港から一人でも多くの方に乗船いただけるよう、積極的なPR活動等を展開してまいりたいと考えております。

 これらの取組を推進するため、平成29年度から、現在、みなと振興・国際交流課に配置しております「みなと振興担当課長」を、「みなと振興・クルーズ客船誘致担当課長」とし、クルーズ客船誘致に係る施策を迅速、かつ、戦略的に推し進めてまいります。

 また、災害に強く、高いリダンダンシー機能を有する京都舞鶴港の特性を最大限に生かし、京都府との連携をさらに強化する中で、京都舞鶴港を「エネルギー」「環境」の集積港とする企業立地に取り組んでまいります。

 先般、市内の木材加工会社が、京都府の「京都舞鶴港エネルギークラスター事業」を活用し、近畿最大級となる木質バイオマス発電所の建設を発表されたところでありますが、当該発電所の建設は、地域経済の活性化、雇用の創出はもとより、府内の未利用材・間伐材の利用促進による林業活性化、CO2排出量削減などの効果も期待されるものであります。

 今後とも、京都府との強固な連携のもと、京都舞鶴港を活用する企業の誘致、再生可能エネルギー発電施設やLNG基地の誘致、メタンハイドレートの実用化促進に向けた取組などを展開し、京都舞鶴港のエネルギー拠点化を積極的に推し進めてまいります。

 次に、「広域交通網の整備促進」についてであります。

 まず、「整備新幹線の誘致」についてでありますが、北陸新幹線敦賀以西ルートは、昨年12月20日に開催されました与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームにおいて「小浜京都ルート」に決定されましたが、具体的な駅やルートに関する計画立案、環境影響調査はこれからであり、建設負担金の調整、並行在来線の経営分離に関する地元自治体の同意といった「着工5条件」についてもこれから確認が行われ、事業実現までには相当な調整と努力が必要であり、ルート変更の可能性を含め、継続した注視が必要となっております。

 また、国において、「京都府北部を経て日本海に至る山陰新幹線」など、基本計画路線の整備計画化に向けた検討が進められることとなり、平成29年度においては、我が国の幹線鉄道ネットワークの現状や、幹線鉄道等の効率的な整備手法等についての調査が行われることから、この動きについても注視していく必要があると考えております。

 こうした状況を踏まえ、京都府北部5市2町では、北陸新幹線のルート変更の可能性と、山陰新幹線の京都府北部ルートの双方を視野に入れ、「整備新幹線京都府北部ルート」の誘致に取り組んでまいります。

 市におきましては、平成29年度、新たに企画政策課に「整備新幹線誘致担当課長」を配置し、北部5市2町、山陰地方との連携強化による「整備新幹線京都府北部ルート」の誘致活動を展開し、また、東京事務所の機能を活かし、積極的に国への働きかけ等を行なってまいります。

 次に、「海の京都観光圏」を結ぶ京都丹後鉄道につきましては、沿線地域全体で、利用促進を図るとともに、鉄道施設の計画的な整備・更新ができるよう、京都府と本市を含む沿線自治体において、基盤保有会社である北近畿タンゴ鉄道株式会社に対し、必要な支援を行ってまいります。

 次に「高速道路ネットワークの整備促進」につきましては、平成32年度の完成を目途に、舞鶴若狭自動車道の福知山ICから舞鶴西IC間の4車線化事業が鋭意進められているところでありますが、本事業の完成は、高速道路ネットワークのさらなる充実、交通の利便性や信頼性の向上が期待されることから、今後とも、国、京都府、関係機関等との連携を密にする中で、事業促進に努めてまいります。

 次に「都市基盤を支える道路網の整備」についてであります。

 まず、国道・府道につきましては、本市の重点事業であります国道27号西舞鶴道路の用地買収が着々と進められており、本年度から京田地区や倉谷地区で一部工事が実施されているところであります。

 また、港と連結する臨港道路上安久線の整備につきましては、本年度から調査・測量等が実施されているところであり、国と密に連携を図りながら積極的に事業促進に取り組んでまいります。

 さらに、東西市街地を最短距離で結び、本市のまちづくりを支える府道小倉西舞鶴線につきましては、白鳥トンネル区間の4車線化の平成32年度の完成に向け、京都府と連携しながら事業促進に努めてまいります。

 加えて、市道の整備につきましては、国道や府道を補完する幹線道路の引土境谷線や、和泉通線などの事業をはじめ、城下町の歴史、街並みを活かした歴史のみちづくり事業の進捗を図るとともに、地域要望に基づく道路整備の継続、並びに道路施設の健全な維持管理に努めてまいります。

 次に、「京都府北部地域の連携強化」についてであります。

 30年後、50年後のまちづくりを考える上で、京都府北部5市2町が有する30万人都市を上回るポテンシャルを最大限に活かし、様々な分野において、相互の連携と役割分担により、圏域全体を活性化する広域連携施策を推進していくことが必要不可欠であると考えております。

 平成29年度におきましては、新たに企画政策課に「京都府北部地域連携推進担当課長」を配置し、地方創生交付金等を活用した連携事業の推進はもとより、圏域内での図書館、消防設備等の相互利用の検討など、広域連携の深化に向けた取組を展開するとともに、「京都府北部地域連携都市圏」を新たな連携都市圏として制度化していただけるよう国に働きかけるなど、京都府北部5市2町のさらなる連携強化に取り組んでまいります。

 次に、「地域経済の安定と活性化」についてであります。

 我が国の経済情勢については、雇用や所得環境の改善が続く中、景気の回復が期待される一方で、株価やエネルギー価格の急激な変動等により、企業や労働者を取り巻く環境が大きく変化しております。

 市におきましては、有効求人倍率が平成26年7月以降連続して1.0倍を超えて推移するなど、雇用環境が改善されつつある中、地元企業及び高等教育機関と密に連携を図ることで、地元高校生の地元企業への就職も着実に進んでおり、市内の複数の高校からは、本年度、就職を希望する生徒の7割以上が市内企業から採用の内定を得たとの情報も得ているところであります。

 他方、本市の人口減少の要因の一つとして、高校卒業後の転出者数に対して20歳代前半の転入者数が少ない構造であること、また昼夜間人口比率が平成2年以降連続して100未満であることが考えられることから、引き続き、企業立地・雇用促進等の推進体制強化を図り、ものづくり企業等の設備投資等を促進し、働く場の創出・拡大に繋げるとともに、雇用の適切なマッチングをさらに推し進め、地域経済の安定的成長を図ってまいります。

 まず、地域経済の活性化と雇用の拡大を図るため、働く場の創出企業立地促進補助金の対象区域を「市内全域」に拡大し、新たな企業立地をはじめ、既存の立地企業や市内中小企業の設備投資等を促進し、働く場の創出や発展的な事業継続に向けた支援を積極的に行ってまいります。

 また、高速道路網の完成による京阪神、中京圏、北陸圏へのアクセス向上や、機能強化された京都舞鶴港の優位性を生かし、新たに首都圏、関西圏、中京圏の金融機関やゼネコン等を対象に、市内の産業用地や、市が所有する未利用地、閉校施設等を視察する見学会を開催し、新規立地を検討している企業への情報発信の強化を図るとともに、中京圏の企業に対する誘致活動やビジネスマッチングを目的として名古屋市内に配置しております企業開拓員等も活かし、本市と同様に、中京圏をターゲットとした取組を展開している京丹後市と、企業誘致活動としては初めてとなる連携PR活動に取り組んでまいります。

 このほか、リーディング産業チャレンジファンド採択事業のフォローアップや、新規雇用を伴う設備投資を行う中小企業を支援することにより、既存中小企業の生産性や経営体質の向上を図り、地域雇用の拡大を目指してまいります。

 同時に、市内中小企業の資金繰りの円滑化を図り、経営の安定化、事業展開等を促進するため、市独自の融資事業の充実を図るとともに、昨年末に締結した株式会社京都銀行、京都北都信用金庫との連携協定に基づく創業支援や、商業振興にも積極的に取り組んでまいります。

 また、舞鶴商工会議所や金融機関等との連携した「新たな地域消費創造事業」により、新規創業の促進、個店の魅力創出による商品開発や、情報発信機能を強化し、商業振興及び地域経済の活性化に取り組んでまいります。

 次に、雇用のマッチングにつきましては、本市のローカル版ハローワークと位置付けている「ジョブサポートまいづる・舞鶴市就業支援センター」を拠点に、ハローワーク舞鶴や北京都ジョブパークをはじめとする関係機関との連携を強化し、市域を超えた人材に対する就業支援、職業紹介・相談、就職マッチング機能のさらなる充実を図り、舞鶴で働きたい人の支援強化と、雇用人材の確保を図ってまいります。

 また、市をはじめ関係機関が実施する就職フェアに来場された求職者は100人を超える状況となっており、この好機を活かし、就職フェアのさらなる充実を図るとともに、市外に転出している大学生等と市内在住の親・家族の双方に対し、地元就職に繋がる情報を提供するなど、さらなる地元就職者数の拡大に向けた取組を展開してまいります。

 加えて、企業・事業所の「採用力の向上」に資するセミナー等を実施し、求職者から選ばれる地元企業・事業所づくりを進め、移住・定住が期待される若年層の地元就職を実現し、まちの安定的発展を目指してまいります

 これら一連の施策に加え、市内のものづくり産業に従事する人材をポリテクカレッジ京都で育成・確保するため、同校で修学する学生に対して修学に要する資金を貸与し、舞鶴市のものづくり産業の振興を図るとともに、同校の安定的運営を支援してまいります。

 次に、「豊かで魅力ある地域資源を活かした観光振興」についてであります。

 一昨年の舞鶴引揚記念館収蔵資料の「ユネスコ世界記憶遺産」登録や、昨年の旧軍港四市が歩んだ日本近代化のストーリーの「日本遺産」認定を最大限に生かし、これら地域の歴史資源に関する戦略的な観光プロモーションを展開し、外国人観光客も含めた交流人口の増大、観光産業による地域経済の活性化につなげてまいります。

 日本遺産に認定された「日本近代化の歴史ストーリー」につきましては、旧軍港四市において、「連携・交流・人材育成」をテーマに、四市でのスタンプラリーやガイド交流を実施してまいります。

 また、平成27年度から実施しております赤れんが周辺等のまちづくりにつきましては、本年度策定する「基本計画」において、民間活力の導入を含む赤れんが周辺等の集客力、回遊性を高める施設整備等の概要をとりまとめ、平成29年度におきましては、基本計画を踏まえた北吸三角地の活用等を含む「実施計画」の策定に着手してまいります。

 加えて、総合的な観光地経営を担う海の京都DMOと連携したマーケティング調査や広域プロモーション、インバウンド事業、旅行商品の造成等を展開し、「海の京都」の魅力を発信するとともに、ブランド観光圏の確立を目指した取組を推し進めてまいります。

 特に、マーケティングマネジメントに基づき、赤れんがパークを中心に「歴史」と「食」を連携させた唯一となる食文化の魅力を創出・発信するフードツーリズムを実施するとともに、地域の優れた食材を活かす「(仮称)地場産食材使用飲食店推奨制度」を創設し、観光消費の増加に取り組んでまいります。

 次に、「農林水産業の振興」についてであります。

 農業の振興につきましては万願寺甘とうや伝統野菜である佐波賀だいこん、5年連続産地賞全国第一位に輝いたお茶など、本市を代表する農産物の生産振興、6次産業化による高付加価値化、首都圏でのPRや、「ふるさと舞鶴直送便」の実施等による販路拡大を推進し、農家所得の向上に努めてまいります。

 また、「人・農地プラン」を軸とした担い手への農地集積や、営農組織の法人化による経営規模の拡大を推進してまいります。

 さらに、農村地域の活性化を図るため、移住希望者の受入体制の整備を支援するとともに、地域が主体的に取り組む活性化事業や、農村ビジネスの取組を支援してまいります。

 加えて、離農の原因の一つである有害鳥獣対策につきましては、捕獲の強化とともに防除に取り組み、農家の営農意欲の向上を図ってまいります。また、農業基盤の整備や農地の保全活動を推し進め、農作業の省力化・集約化による生産性の向上をはじめ、農業経営の安定化、農家所得の向上を図るとともに、多発している豪雨等の自然災害から人命財産を守るため、農業用ため池の防災減災対策に努めてまいります。

 次に、林業の振興につきましては、間伐の推進や、間伐材の利用促進への支援、施業の効率化等により、木材生産量の拡大を推進してまいります。また、荒廃が進む里山の整備を推進し、住環境の改善を図ってまいります。

 次に、水産業の振興につきましては、省コスト型漁業の推進や収益性の高い養殖業への転換促進を通して、消費者へ新鮮で安全な水産物を安定して供給するとともに、「舞鶴のさかな」を積極的にアピールする取組や、なまこの6次産業化、京都府の「海の民学舎」との連携による担い手育成などを促進し、持続的に水産物を安定供給できる経営体の育成及び舞鶴産水産物の消費拡大を図ってまいります。

 また、漁獲の安定を図るため、漁場の環境保全や、つくり育てる漁業などの推進に取り組むとともに、水産物の供給基盤である漁港施設の整備や海岸保全施設の長寿命化に取り組んでまいります。

 次に、「地域特性を活かした交流の促進」についてでありますが、本年は、舞鶴・大連市友好都市提携35周年という節目の年であることから、記念事業の実施をはじめ、市民や青少年が主体となった国際交流事業に取り組むなど、友好都市、姉妹都市等とのネットワークのさらなる充実を図ってまいります。

 また、2020年に開かれる東京オリンピック・パラリンピックにおけるウズベキスタン共和国のホストタウンとして、直前合宿誘致に向けた取組をはじめ、市民理解の促進及び交流事業を進めることにより、交流人口の拡大と地域の活性化を図ってまいります。

3つの重点施策を推進する体制の強化、行財政改革の推進

 最後に、まちづくりの3つの重点事項に基づく施策を確実に推進するための体制強化、行財政改革の推進についてであります。

 私は、これまでから、リーダーは、組織の目標を明確に示し、全職員が目標と情報を共有する中で、同じベクトルで仕事を進めることによって、スピーディで効率的な行政運営が実現できると申し述べてまいりました。

 平成29年度におきましては、市全体での情報共有、政策主導の市政運営、横断的な組織運営のさらなる強化を図り、舞鶴版・地方創生の実現に向け、新たに「市長公室」「政策推進部」を設置する組織改編を行なってまいります。

 まず、「市長公室」につきましては、危機管理室、秘書課、広報広聴課、人事室で構成し、市長の指示事項を全庁に迅速、かつ、明確に伝達する政策主導の市政運営、各部の連絡調整を密接に行なう横断的な組織運営により、政策推進機能の強化を図るとともに、市政情報を的確に発信し、市民の声を幅広く取り入れる機能、危機事象に対する管理体制の強化、職員一人ひとりが市民のため、地域のため、政策実現に持てる力を最大限に発揮できる能力開発、人材育成を推し進めるものであります。

 次に、「政策推進部」につきましては、企画政策課、財政課、東京事務所、担当課長で構成し、市長が指示する重要施策を、企画と財政の連携強化により、財政規律の確保を図りながら、意思決定の迅速化、選択と集中による政策効果の高い施策・事業を実行する体制に強化するとともに、重点的に取り組む施策を庁内横断的に戦略的に推進し、政策推進機能のさらなる強化を図るものであります。

 また、これまでの取組成果を踏まえながら、より効率的でスピード感のある行政を確立するため、創意工夫により、新たな発想を生み出しながら、さらなる行財政改革の推進に取り組んでまいります。

 まず、「財源」につきましては、多様な財源の確保、将来負担の抑制など、効率的な財政運営に努めるとともに、市民負担の公平性・公正性の確保を目指した「受益者負担の適正化」の取組を具現化してまいります。公共施設等の使用料、証明書交付等の手数料などにつきまして、平成27年度に実施した「受益者負担の適正化に向けた市民・有識者懇話会」からの提言も踏まえ、これまでに庁内ワーキングチームが行った現状分析や、検証結果をもとに、「公平性の確保」「持続可能な経営」「サービス改善による利用率の向上」という視点での適正化に向け、スピード感をもって取り組んでまいります。

 また、市の未収債権対策につきましては、引き続き悪質な滞納者へのさらなる徴収強化を図るとともに、生活支援相談センターとも連携し、納付困難者の生活再建への支援を強化し、債権管理適正化の推進、未収金の削減に取り組んでまいります。

 次に「施設」につきましては、「公共施設再生基本計画」及び「第1期公共施設再生実施計画」に基づき、舞鶴幼稚園と西乳児保育所を機能集約し一元化する「幼保連携型認定こども園」の開設や、閉校施設の民間等処分による有効活用、市営住宅の集約化、閉館した市民会館の取壊し等を実施し、公共施設マネジメントの取組を着実に推進してまいります。

 次に、「人財」につきましては、さらなる職員の能力開発を図り、市役所の組織力を高めることによって、市民サービスの向上に繋げるため、本年度から管理職を対象に本格実施した「人事評価制度」を、今後、全職員を対象として導入を進めてまいりたいと考えております。

 また、「任期付職員」や「業務支援職員」など、多様な任用制度の活用をさらに進め、最適な勤務形態の人員構成により、効果的、効率的な組織運営を図り、市民の皆様の期待に応えてまいりたいと考えております。

 加えて、市役所は子育て、教育、福祉など、市民生活に密着した様々な行政を担っており、その政策や施策を決定する過程に多くの女性が参画することは、多様な価値観、生活者目線での政策立案に繋がるという重要な意義を有していると考え、市長就任以来、「女性職員の活躍推進」に積極的に取り組んできたところであります。

 市といたしましては、今後とも、女性活躍の推進モデル事業所として、市内事業所の先頭に立ち、平成29年度におきましては、「女性活躍推進法による特定事業主行動計画」に基づき、平成23年度において、管理職で8.8%、係長職で18.5%であった女性職員の割合を、それぞれ約14%と、約34%にまで引き上げる予定であり、併せて、ワーク・ライフ・バランスの確立、時間当たりの生産性の向上に取り組むなど、女性が活躍できる職場環境の創出に一層努めてまいりたいと考えております。

 次に、「政策への市民参画」につきましては、市民の皆様や、「舞鶴市みらい戦略推進会議」から市の地方創生施策に対するご意見をいただき、施策・事業に反映させることを目的とする「市民レビュー」を開催するとともに、市民の皆様と市職員が共に公共政策、政策立案について学び、まちづくり活動を実践する「政策づくり塾」や、市民の皆様の元へ直接お伺いし、市政の現状や施策等を説明する「まちづくり出前講座」を実施することなどにより、市民の皆様とのコミュニケーションを深め、対話の中から新たな工夫やアイデアを生み出し、政策に反映してまいりたいと考えております。

未来の子ども達と地域、そして舞鶴のため「志」のあるまちづくりを推進

 「飛躍元年」「行動元年」と位置付けた平成28年度、北陸新幹線京都府北部ルート誘致活動も含め、本市の施策や、京都府北部5市2町の重要性について、様々な機会を通じ、発信し、訴えてまいりました。

 そうした中で、数えきれないほど多くの「頑張ってください」というお声を頂戴したところであり、ある地域のご年配の方からは「市長の話を聞いて元気が出た。この地域が重要なこともよく分かった。孫のために頑張ろう」と大変心強い言葉をかけていただきました。

 また、昨年度から次代を担う中学生を対象とした「ふるさと舞鶴講義」を行っておりますが、講義を進める中で、話を聞いている子どもたちの目に力が宿っていくのが分かります。講義が終わった後に、「将来、このまちで働きたい」と話しかけてくれる子どもたちの声を聞くたびに、「この子どもたちが地域に誇りと愛着をもって暮らせる未来のためのまちづくりを進めなければ」との思いをさらに強くしているところであります。

 ただいま申し上げたことからも、我々がなすべきことは明らかであります。

 子どもたちの未来、30年後、50年後の舞鶴市のため、また、京都府北部地域全体、国全体に資するまちづくりを推し進める、そうした「志」のあるまちづくりに、今後とも、地域の皆様と、まちづくりの方向性、まちの将来像、目指すべき目標を共有し、地域一丸となって、全力を挙げて取り組んでまいる所存でありますので、市議会をはじめ、市民の皆様におかれましては、引き続き、格別なるお力添えを賜りますようよろしくお願い申し上げます。

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