○舞鶴市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条例

令和3年10月7日

条例第28号

(目的)

第1条 この条例は、情報通信技術(デジタル社会形成基本法(令和3年法律第35号)第2条に規定する情報通信技術をいう。以下同じ。)を活用した行政の推進について、情報システムの整備、情報通信技術の利用のための能力又は利用の機会における格差の是正その他の情報通信技術を利用する方法により手続等を行うために必要となる事項を定めることにより、手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図り、もって市民生活の向上に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 条例等 条例及び規則(地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第2項に規定する規程、地方公営企業法(昭和27年法律第292号)第10条に規定する企業管理規程及び議会の規程を含む。以下同じ。)並びに地方自治法第252条の17の2及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号)第55条の規定により京都府の条例の定めるところにより、舞鶴市(以下「市」という。)が処理することとされた事務について規定する京都府の条例及び京都府の執行機関の規則をいう。

(2) 市の機関 次に掲げるものをいう。

 市長(公営企業の管理者の権限を行う市長を含む。)、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、公平委員会、農業委員会、固定資産評価審査委員会若しくは議会又はこれらに置かれる機関

 に掲げる機関の職員であって法令又は条例等により独立に権限を行使することを認められたもの

(3) 書面等 書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本その他文字、図形その他の人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物をいう。

(4) 署名等 署名、記名、自署、連署、押印その他氏名又は名称を書面等に記載することをいう。

(5) 電磁的記録 電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。

(6) 申請等 申請、届出その他の条例等の規定に基づき市の機関に対して行われる通知をいう。

(7) 処分通知等 処分(行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為をいう。)の通知その他の条例等の規定に基づき市の機関が行う通知(不特定の者に対して行うものを除く。)をいう。

(8) 縦覧等 条例等の規定に基づき市の機関が書面等又は電磁的記録に記録されている事項を縦覧又は閲覧に供することをいう。

(9) 作成等 条例等の規定に基づき市の機関が書面等又は電磁的記録を作成し、又は保存することをいう。

(10) 手続等 申請等、処分通知等、縦覧等又は作成等をいう。

(情報システム整備計画)

第3条 市は、情報通信技術を利用して行われる手続等に係る市の機関の情報システム(以下単に「情報システム」という。)の整備を総合的かつ計画的に実施するため、情報システムの整備に関する計画(以下「情報システム整備計画」という。)を作成するものとする。

2 市は、情報システム整備計画を作成したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。情報システム整備計画を変更したときも、同様とする。

(情報システムの整備)

第4条 市の機関は、情報システム整備計画に従って情報システムを整備するものとする。

2 市の機関は、前項の規定による情報システムの整備に当たっては、当該情報システムの安全性及び信頼性を確保するために必要な措置を講ずるものとする。

3 市の機関は、第1項の規定による情報システムの整備に当たっては、これと併せて、当該情報システムを利用して行われる手続等及びこれに関連する市の機関の事務の簡素化又は合理化その他の見直しを行うよう努めるものとする。

(電子情報処理組織による申請等)

第5条 申請等のうち当該申請等に関する他の条例等の規定において書面等により行うことその他のその方法が規定されているものについては、当該条例等の規定にかかわらず、規則で定めるところにより、規則で定める電子情報処理組織(市の機関の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下同じ。)とその手続等の相手方の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。以下同じ。)を使用する方法により行うことができる。

2 前項の電子情報処理組織を使用する方法により行われた申請等については、当該申請等に関する他の条例等の規定に規定する方法により行われたものとみなして、当該条例等その他の当該申請等に関する条例等の規定を適用する。

3 第1項の電子情報処理組織を使用する方法により行われた申請等は、当該申請等を受ける市の機関の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該市の機関に到達したものとみなす。

4 申請等のうち当該申請等に関する他の条例等の規定において署名等をすることが規定されているものを第1項の電子情報処理組織を使用する方法により行う場合には、当該署名等については、当該条例等の規定にかかわらず、電子情報処理組織を使用した個人番号カード(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)第2条第7項に規定する個人番号カードをいう。第10条において同じ。)の利用その他の氏名又は名称を明らかにする措置であって規則で定めるものをもって代えることができる。

5 申請等のうち当該申請等に関する他の条例等の規定において手数料の納付の方法が規定されているものを第1項の電子情報処理組織を使用する方法により行う場合には、当該手数料の納付については、当該条例等の規定にかかわらず、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信技術を利用する方法であって規則で定めるものをもってすることができる。

6 申請等をする者について対面により本人確認をするべき事情がある場合、申請等に係る書面等のうちにその原本を確認する必要があるものがある場合その他の当該申請等のうちに第1項の電子情報処理組織を使用する方法により行うことが困難又は著しく不適当と認められる部分がある場合として規則で定める場合には、規則で定めるところにより、当該申請等のうち当該部分以外の部分につき、前各項の規定を適用する。この場合において、第2項中「行われた申請等」とあるのは、「行われた申請等(第6項の規定により前項の規定を適用する部分に限る。以下この項から第5項までにおいて同じ。)」とする。

(電子情報処理組織による処分通知等)

第6条 処分通知等のうち当該処分通知等に関する他の条例等の規定において書面等により行うことその他のその方法が規定されているものについては、当該条例等の規定にかかわらず、規則で定めるところにより、規則で定める電子情報処理組織を使用する方法により行うことができる。ただし、当該処分通知等を受ける者が当該電子情報処理組織を使用する方法により受ける旨の規則で定める方式による表示をする場合に限る。

2 前項の電子情報処理組織を使用する方法により行われた処分通知等については、当該処分通知等に関する他の条例等の規定に規定する方法により行われたものとみなして、当該条例等その他の当該処分通知等に関する条例等の規定を適用する。

3 第1項の電子情報処理組織を使用する方法により行われた処分通知等は、当該処分通知等を受ける者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該処分通知等を受ける者に到達したものとみなす。

4 処分通知等のうち当該処分通知等に関する他の条例等の規定において署名等をすることが規定されているものを第1項の電子情報処理組織を使用する方法により行う場合には、当該署名等については、当該条例等の規定にかかわらず、氏名又は名称を明らかにする措置であって規則で定めるものをもって代えることができる。

5 処分通知等を受ける者について対面により本人確認をするべき事情がある場合、処分通知等に係る書面等のうちにその原本を交付する必要があるものがある場合その他の当該処分通知等のうちに第1項の電子情報処理組織を使用する方法により行うことが困難又は著しく不適当と認められる部分がある場合として規則で定める場合には、規則で定めるところにより、当該処分通知等のうち当該部分以外の部分につき、前各項の規定を適用する。この場合において、第2項中「行われた処分通知等」とあるのは、「行われた処分通知等(第5項の規定により前項の規定を適用する部分に限る。以下この項から第4項までにおいて同じ。)」とする。

(電磁的記録による縦覧等)

第7条 縦覧等のうち当該縦覧等に関する他の条例等の規定において書面等により行うことが規定されているもの(申請等に基づくものを除く。)については、当該条例等の規定にかかわらず、規則で定めるところにより、当該書面等に係る電磁的記録に記録されている事項又は当該事項を記載した書類により行うことができる。

2 前項の電磁的記録に記録されている事項又は書類により行われた縦覧等については、当該縦覧等に関する他の条例等の規定により書面等により行われたものとみなして、当該条例等その他の当該縦覧等に関する条例等の規定を適用する。

(電磁的記録による作成等)

第8条 作成等のうち当該作成等に関する他の条例等の規定において書面等により行うことが規定されているものについては、当該条例等の規定にかかわらず、規則で定めるところにより、当該書面等に係る電磁的記録により行うことができる。

2 前項の電磁的記録により行われた作成等については、当該作成等に関する他の条例等の規定により書面等により行われたものとみなして、当該条例等その他の当該作成等に関する条例等の規定を適用する。

3 作成等のうち当該作成等に関する他の条例等の規定において署名等をすることが規定されているものを第1項の電磁的記録により行う場合には、当該署名等については、当該条例等の規定にかかわらず、氏名又は名称を明らかにする措置であって規則で定めるものをもって代えることができる。

(適用除外)

第9条 次に掲げる手続等については、第5条から前条までの規定は、適用しない。

(1) 手続等のうち、申請等に係る事項に虚偽がないかどうかを対面により確認する必要があること、許可証その他の処分通知等に係る書面等を事業所に備え付ける必要があることその他の事由により当該手続等を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信技術を利用する方法により行うことが適当でないものとして規則で定めるもの

(2) 手続等のうち当該手続等に関する他の条例等の規定において電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信技術を利用する方法により行うことが規定されているもの(第5条第1項第6条第1項第7条第1項又は前条第1項の規定に基づき行うことが規定されているものを除く。)

(添付書面等の省略)

第10条 申請等をする者に係る住民票の写し、登記事項証明書その他の規則で定める書面等であって当該申請等に関する他の条例等の規定において当該申請等に際し添付することが規定されているものについては、当該条例等の規定にかかわらず、市の機関が、当該申請等をする者が行う電子情報処理組織を使用した個人番号カードの利用その他の措置であって当該書面等の区分に応じ規則で定めるものにより、直接に、又は電子情報処理組織を使用して、当該書面等により確認すべき事項に係る情報を入手し、又は参照することができる場合には、添付することを要しない。

(情報通信技術の利用のための能力等における格差の是正)

第11条 市は、情報通信技術を活用した行政の推進に当たっては、全ての者が情報通信技術の便益を享受できるよう、情報通信技術の利用のための能力又は知識経験が十分でない者が身近に相談、助言その他の援助を求めることができるようにするための施策、当該援助を行う者の確保及び資質の向上のための施策その他の年齢、障害の有無等の心身の状態、地理的な制約、経済的な状況その他の要因に基づく情報通信技術の利用のための能力又は利用の機会における格差の是正を図るために必要な施策を講ずるよう努めなければならない。

(情報通信技術を活用した行政の推進に関する状況の公表)

第12条 市は、電子情報処理組織を使用する方法により行うことができる市の機関に係る申請等及び処分通知等その他この条例の規定による情報通信技術を活用した行政の推進に関する状況について、インターネットの利用その他の方法により随時公表するものとする。

(委任)

第13条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、公布の日から施行する。

舞鶴市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条例

令和3年10月7日 条例第28号

(令和3年10月7日施行)