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    令和3年度施政方針(2月27日)

    • [2021年6月9日]
    • ID:8603

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    持続発展可能な「ビヨンド・コロナ社会」を実現する未来のまちづくりを

     令和3年3月定例会の開会にあたり、ただいま上程されました令和3年度舞鶴市一般会計予算及び令和2年度一般会計補正予算をはじめとする32件の議案の説明と併せて、令和3年度の市政運営に臨む私の所信の一端を述べさせていただき、議員各位並びに市民の皆様に、ご理解とご協力をお願い申し上げる次第であります。

     私は市長に就任以来、これまで10年にわたり、「努力が報われる社会」と「真の弱者を助けあう社会」の実現、「信頼を裏切らず、約束を守り、感謝を忘れずに」という市政運営において拠って立つ信条・理念をわずかのぶれもなく貫いてまいりました。

     また、施策の推進にあたっては、「選択と集中、分担と連携」を基本コンセプトとして、常に「顧客」、「コスト」を意識し、現地、現場において、市民、関係団体の皆様の意見を伺い、客観的な統計値や専門的知見等も重視し、きめ細やかな情報収集によって現状・課題・ニーズを正しく把握する中で、明確な目標を掲げ、地域全体で情報共有を図り、日々変化する社会環境、地域課題に対し、既成概念にとらわれることなく、将来のあるべき姿の実現、想定されるリスクへの対処などに、柔軟かつ効率的でスピード感のある施策の推進に全力を挙げて取り組んでまいりました。

     今、我々は新型コロナウイルス感染症という、かつて経験したことのない脅威に対峙しております。
     私は、このような緊急事態においてこそ、いかに迅速かつ効果的な施策を講じることができるか、行政の真の実力が問われていると考えており、私自身が先頭に立って、これまで築き上げてまいりました行政運営の実績をもとに、関係機関とも連携を密に図りながら、この難局を乗り越えてまいる所存であります。

     まずもって、新型コロナウイルス感染症につきましては、ご承知のとおり、市内感染者数が12月下旬から増加いたしましたが、京都府をはじめ関係機関等との連携のもと、市民の皆様に、正確な情報を迅速かつ効果的に発信し、感染された方への配慮と「新しい生活様式」の徹底など冷静な行動をお願いする中で、いずれの事例も感染の急拡大には至らなかったところであります。
     殊に、京都府内でも感染者数が増加する中、府市一体となって感染拡大防止に当たることが急務であると考え、京都府中丹東保健所に市の保健師を派遣して、業務支援を行っているほか、市内の小中学校において感染者が確認された際には、保健所としっかり連携して、感染の可能性がある接触者等にも早期にPCR検査を実施するなど、総力をあげて感染拡大防止に取り組んできたところであります。

     そのような中、現在、国においては、新型コロナウイルス感染症の発生及び重症化予防に向けての決め手となるワクチン接種の取組が進められており、去る2月14日には、ファイザー社製のワクチンが正式承認されたことから、今後、ワクチン接種の実施主体となる市町村において、接種体制の確保に向けた取組を加速させていくことが必要となっているところであります。
     市におきましては、こうした事態に備え、「新型コロナウイルスワクチン接種推進本部」を1月18日に設置し、安全で円滑な接種の実施により、市民の健康を守り、いち早く安心感を持っていただけるよう、まずは優先されます65歳以上の高齢者を対象として、接種に向けた準備を鋭意進めているところであり、令和3年度からは、健康・子ども部に新たに「新型コロナウイルスワクチン接種推進課」を設置し、接種の安全で円滑な実施をさらに強力に推し進めてまいります。
     ワクチン接種につきましては、現在、本市に対するワクチンの供給日程や量は未定であり、開始日も明確になっておりませんが、国が示している4月の開始を想定し、安全確保を図りながら、迅速かつ効果的に対応できるよう、集団接種方式を基本に対応を進めているほか、在宅者で接種会場に来られない方には、個別接種による方法も検討しているところであります。
     接種会場につきましては、文化公園体育館と東体育館を主会場とするほか、地域性も考慮し、必要に応じ、加佐診療所及び大浦会館においても実施する計画としており、その際には、希望者にはバス等を配車するなど、高齢者の足を確保することにより、接種しやすい環境を整えてまいります。
     ご承知のとおり、ワクチン接種については任意でありますことから、3月上旬に、まずは、高齢者の皆様にワクチン接種の意向確認調査を実施する予定としておりますが、集団免疫を獲得する上でも、多くの方に接種していただけるよう、ワクチン接種の重要性等についての周知・啓発に努め、市民の皆様にご理解とご協力をお願いしてまいりたいと考えているところであります。

     併せて、現在、「緊急事態宣言」が延長され、不要不急の外出自粛や、飲食店等への営業時間短縮の要請が続く中、市におきましては、大きな影響を受けておられる市民や事業者の皆様をしっかり支援するとともに、一日も早い収束に向けた取組を推し進めてまいります。

     殊に、経済活動において大きな影響を受けておられる市内事業者の皆様への対応につきましては、昨年来、産業振興部に「事業者支援特別相談窓口」を開設し、国や京都府の支援策、市独自支援策が、市民や事業者の皆様に一刻も早く届くよう職員一丸となって取り組んできたところであり、加えて、舞鶴商工会議所、舞鶴観光協会と連携し、事業所・生産者等を応援する先払い商品券の購入制度の創設や、ポータルサイトを活用した“Buy Local maizuru”キャンペーンの実施など、地域一体となって地域経済を支える取組等を積極的に展開してきたところであります。

     昨年秋からは、市内事業者の皆様が「新たな生活様式」に対応する経済活動を行っていただけるよう、市職員や感染防止対策啓発推進員が市内飲食店等を訪問して店内の感染防止対策の啓発を行うとともに、感染対策に積極的に取り組む飲食店や商店等に消費者を呼び込むための「コロナに負けるな!!まいづる地域商品券」、「まいづる冬グルメ満喫クーポン」といった地域商品券を発行して、新たな生活様式の定着と経済活動の両立に取り組んできたところでありますが、先月14日に緊急事態宣言が京都府にも拡大され、宣言期間も3月7日まで延長される中、不要不急の外出自粛と飲食店等の時短営業要請による地域経済活動への影響が懸念されているところであります。
     こうした状況を踏まえ、京都府においては、時短要請に応じていただいた飲食店等に対する1日当たり6万円の京都府緊急事態措置協力金の給付が行われることとなっており、既に2月8日から申請受付が開始されているところであります。
     市におきましては、京都府と連携を図りながら市内飲食店等への時短営業についての協力をお願いするとともに、利用可能期間を2月末までとしていた「コロナに負けるな!!まいづる地域商品券」を5月末まで、「まいづる冬グルメ満喫クーポン」を6月末まで使用できるよう期間延長に係る予算繰越について市議会にお諮りし、商品券購入者の皆様に安心してご利用いただくことで、地域消費を確保し、地域経済をしっかりと支えてまいりたいと考えているところであります。
     また、国におきましては、飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛により影響を受け、売上が50%以上減少した中堅・中小事業者に対する一時支援金の給付の準備が進められているところでありますが、緊急事態宣言の影響を受けながら、売上の減少が30~50%未満と、国の一時支援金の対象とならない市内の小規模事業者・個人事業主に対しましては、市独自の支援である「新型コロナウイルス感染症対策事業継続一時支援金給付事業」を実施するなど、事業活動の継続をきめ細かく支援してまいります。

     これまでから申し上げておりますとおり、今後、感染症に打ち勝ち、乗り越える持続可能な社会経済システム「ビヨンド・コロナ社会」を構築するためには、東京をはじめとする「3密」の状態でしか成り立たない都市構造である大都市集中型の社会から脱却し、都市と地方の拠点都市が連携、共生、役割分担をする中で、地方分散型の社会を実現することが極めて重要であると考えております。

     感染症の脅威に対応できる地方分散型社会を構築することは決して容易なことではありません。しかしながら、将来的に今般の新型コロナウイルス感染症に対する治療法等が確立された場合にあっても、これまでにSARS感染症、新型インフルエンザ、MERS感染症など、感染症の国内拡大が懸念される事象が幾度も生じたように、今後も、新たな感染症の発生、また今回のような国内拡大というリスクがなくなるものではなく、未来に向け、感染症に打ち勝つことのできるまちづくりへの挑戦が求められているものであります。

     そのような中で、「ビヨンド・コロナ社会」を実現できる地方都市とは、豊かな自然、連綿と引き継がれてきた歴史・文化の中で、「お互い様」の精神が根付いた地域コミュニティがしっかりと残り、大都市と適切な距離を保ちながら、繋がることができる「高速交通ネットワーク」が完成しており、行政と高等教育機関や、民間企業などとの「多様な連携」により、「経済」「社会」「環境」の好循環を生み出す持続可能な都市であり、まさに、これまで本市が取り組んでまいりました「舞鶴版Society5.0 for SDGs」をはじめとする「ITを活用した心が通う便利で豊かな田舎暮らし」の実現に向けた施策のさらなる推進が、まさに「ビヨンド・コロナ社会」において求められている持続可能な「地方都市」のモデルになると考えているところであります。

     令和3年度におきましては、国、京都府、関係機関等との強固な連携のもとワクチン接種をはじめとする新型コロナウイルス感染症対策と地域経済対策を迅速に行うとともに、「ITを活用した心が通う便利で豊かな田舎暮らし」を実現する施策を、さらなる多様な連携により展開し、「ビヨンド・コロナ社会」の構築に向けて積極果敢に挑戦してまいります。

     それでは、上程されました議案につきまして、その概要を説明いたします。

     はじめに、第1号議案につきましては、2月1日に専決処分を行いました旧市立舞鶴市民病院(西棟)改修工事の工事請負契約の変更について、承認をお願いするものであります。

     次に、第2号議案から第10号議案までの令和3年度一般会計予算及び各特別会計予算について説明いたします。

     本市財政を取り巻く情勢は、基幹収入である市税が舞鶴火力発電所2号機稼働により固定資産税の増収効果のあった平成23年度の150億円をピークに減少傾向で推移しており、今後の見通しにおいても、人口減少等の社会的要因も相まって、引き続き減少していくものと予測しております。

     一方、歳出においては、少子高齢化への対応や、医療、介護等特別会計への繰出金など、社会保障関係施策の充実等による義務的、経常的経費の増加に加え、道路・橋りょうなどの社会基盤や公共施設等の長寿命化対策、更には度重なる災害被害に対応した防災・減災対策など、市が直面する行政課題は多種多様化しており、それらに対応する財政需要は大きく拡大しております。
     さらに、新型コロナウイルス感染症の影響により、歳入では地方税等の減収が見込まれる中、先ほども申し上げたとおり、感染対策と新たな生活様式等による経済活動の両立という「新たな日常」を実現するための対策や支援、そして今後、感染症に打ち勝ち、乗り越える持続可能な「ビヨンド・コロナ社会」の構築が急務となっているところであります。
     加えて、本市では、平成30年の7月豪雨をはじめ、平成29年の台風21号、平成25年の台風18号など、度重なる大災害に見舞われ、これら自然災害の発生は、市民生活や地域経済等への影響のみならず、市財政への影響についても看過できないものとなっており、市民の命と暮らしを守るため、感染症にも経済危機にも、そして災害にも強いまちづくりが必要となっております。

     本市では、これまでから、一昨年4月にスタートした「第7次総合計画」や「舞鶴版Society5.0 for SDGs」において「ITを活用した心が通う便利で豊かな田舎暮らし」の実現に向けた取組を進めており、この取組がまさに「ビヨンド・コロナ社会」の実現につながるものと考えているところであります。

     こうしたまちづくり施策に早急に取り組むと同時に、感染症等に打ち勝ち、乗り越える持続可能な「ビヨンド・コロナ社会」が実現したその先も、市民の皆様の暮らしを守り、「日本海側における国防、海の安全、エネルギー、ものづくり、観光の拠点、さらに災害に強い京都舞鶴港を有し、太平洋側の大災害時にバックアップする高いリダンダンシー機能」など重要な使命・役割を持つ舞鶴市の発展・継続のためには、先を見据えた持続可能で規律ある財政運営が必要であります。

     私はこれまでから、財政の身の丈を踏まえ、得られた財源の中で創意工夫を凝らし最少の経費で最大の効果を発揮させるため、市長就任直後から債権管理や公共施設マネジメント、多様な任用制度の導入による人件費総額の抑制、受益者負担の適正化、更には人事評価制度の全職員への導入など、強い決意を持って行財政改革の推進に取り組んでまいりました。

     予算編成においても、市税収入の減少や、人口減少・高齢化等社会構造の変化、頻発する自然災害による市財政への影響等を見据え、「得られた財源で最大の効果を発揮させる」との方針のもと、収入の身の丈の範囲で歳出予算を構えることを基本として財政運営に取り組み、平成30年度から、これら基本方針に基づき、予算編成をより厳格かつ効果的に機能させるため、歳入予測に基づいた歳出予算枠を各部に配分する、いわゆる枠配分方式による予算編成に取り組んだところであり、令和3年度予算編成においても、枠配分方式を基本に各部の自主性と創意工夫を働かせた戦略的な予算編成に取り組んだところであります。

     将来世代の負担と相関する「市債」と「基金」においては、建設地方債の新規発行額が、令和3年度は、市民生活に密着した清掃事務所の長寿命化工事や次期最終処分場整備がピークを迎え、さらに、防災・減災事業の推進のため、既発債の元金償還額より約1億2千万円超過となりますが、新規発行額のうち約3億4千万円が国の「防災・減災、国土強靭化のための緊急対策」において、ハード・ソフト対策を集中的に実施するとの方針のもと、充当率や交付税措置が高いより有利な地方債メニューが拡充され、これを積極活用したものであり、こうした財源をはじめ、国府等様々な機関の補助金や、ふるさと納税等財源の確保にも努めるとともに、枠配分方式により知恵と工夫を凝らした歳出予算のスリム化や効率化などを行った結果、基金においては、繰入額を前年度比で約1億円圧縮するなど、将来世代の負担を抑制し、経済事情の変動や災害等にもしっかりと対応できる体制を備え、健全で持続可能な財政基盤を将来世代に引き継ぐ責任を果たすべく財政規律を最大限働かせた予算としたところであります。

     これら持続可能な健全財政への取組を強化する一方、感染症など新たな課題にも対応した第7次総合計画に掲げる「ITを活用した心が通う便利で豊かな田舎暮らし」の実現に向け、「舞鶴版Society5.0 for SDGs」の推進、並びに3つのまちづくり戦略において重点施策と位置付ける子育て、教育、医療、福祉、防災、地域経済の活性化などに戦略的、効果的に取り組むこととしており、基金繰入の抑制を図りながら、増額となる予算を確保したところであります。
     なお、基金繰入額につきましては、予算編成時はもとより、執行時においても、全庁一丸となって、積極的な補助制度の活用や民間との連携などにより様々な財源確保に取り組み、歳出においても引き続き創意工夫により効率的・効果的な執行に取り組み、可能な限り基金繰入額の減少に努めてまいります。

     次に、令和3年度において推し進めるまちづくりの重点事項に基づく主要施策等について説明いたします。

     まず、まちの将来像に掲げる「ITを活用した心が通う便利で豊かな田舎暮らし」の実現に向けた「舞鶴版Society5.0 for SDGs」の取組についてであります。
     ご承知のとおり、本取組は、一昨年、国の「SDGs未来都市」、さらには全国のモデルとなり得る10自治体に与えられる「SDGsモデル事業」に選定されたところであり、本市の目指す将来像、方向性等に賛同いただいた教育機関、民間企業等から、知恵、人材、ノウハウやネットワーク、また、投資を呼び込み、多様な連携のもとに、好循環を生み出し、広く展開しているところであります。

     一昨年4月に開設した「舞鶴版Society5.0 for SDGs」の交流拠点である「舞鶴赤れんがコワーキングスペース」には、全国から多種多様な業種のビジネスパーソン等が集まり、初年度は延べ2,600名、2年目となる本年度は約2倍となる延べ5,000名の利用者数に迫る見込みであり、新しい働き方を生かし、利用者同士での新たな交流や、ビジネスチャンスが生まれているところであります。
     また、次代を担う子ども達が、将来学びたいこと、就きたい仕事の選択肢を広げるきっかけをつくる教育・体験の場として、企業や教育機関と連携し、ITやものづくり分野の先進的な事例に触れることができる機会や、将来都会に出なくてもこのまちで新しい事業にチャレンジできるモデルを身近に感じる機会の創出などにも活用しているところであります。
     現在、ワーケーションやテレワークなど、働き方、ライフスタイルが大きく変容する中、コワーキングスペースと「まなびあむ」に開設する若者交流拠点等を連携させ、多様な交流の促進、ビジネス機会の創出、子ども達の好奇心を伸ばす取組を積極的に推し進めてまいりたいと考えております。

     「便利な田舎暮らし」を実現する上で必要不可欠な地域交通の維持、利便性向上については、日本交通株式会社とオムロンソーシアルソリューションズ株式会社と共に、持続可能な地域交通を確立するため、共生型MaaSアプリ「meemo」を活用した住民同士の送迎、公共交通との組み合わせによる移動促進、また交流機会の拡大等を検証する実証実験を昨年7月から9月にかけて行ったところであり、令和3年度におきましては、昨年の実証実験の成果、課題等を踏まえ、社会実装に向けた実証実験を継続実施し、高野地区においては、システム体系やスマホアプリを大幅に改良した「meemo」の実証実験を行うとともに、加佐地域においては、移動需要の把握、掘り起しなどをさらに徹底して行い、地域ニーズと交通体系に適したマッチングモデルの構築に取り組んでまいります。

     舞鶴工業高等専門学校、KDDIやオムロンソーシアルソリューションズと連携し、実施している「総合モニタリングシステム」の取組については、社会実装に向け、河川等に設置したセンサーとデータ通信機器を活用し、水位観測、水位変位予測及び浸水予測等の研究と、これらの防災情報の見える化を目的としたシステムの整備を積極的に推し進めながら、内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム」における実証実験のモデル自治体に、全国4自治体の一つとして選定され構築している「市町村災害対応総合システム」と連動させ、より的確な防災情報を市民の皆様に提供できるよう取り組んでまいります。
     さらに、モニタリングの仕組みを取り入れた農水産業の振興など、スマート一次産業の展開にも積極的に取り組んでまいります。

     「経済」「社会」「環境」を好循環させる「舞鶴版Society5.0 for SDGs」の重点施策である「エネルギー」の取組については、オムロンソーシアルソリューションズと連携し、「再生可能エネルギー自給率向上への挑戦」として、本年度、文化公園体育館に、再生可能エネルギー設備等を導入する実装事業を実施したところであり、今後、公共施設における再生可能エネルギー使用比率100%を目指し、公共施設への積極的な再生可能エネルギーの導入や、エネルギーマネジメントシステム(EMS)の活用により、持続可能な地域エネルギー循環システムの構築に取り組んでまいります。

     これまで、こうした「ITを活用した心が通う便利で豊かな田舎暮らし」の実現に向けた「舞鶴版Society5.0 for SDGs」の取組や今後の方向性を幅広く発信するため、「広報まいづる」をはじめ、さまざまな情報発信ツールを計画的かつ効果的に使い分け、戦略的な広報を展開してまいりました。
     本年度は、市民の皆さんと舞鶴版Society5.0推進本部の戦略的広報チームで構成する「シティブランディングプロジェクト」を立ち上げ、地元高校生にも協力いただく中で実施した市民アンケートを通じ、まちの魅力等に関する多くの意見をいただいたところであり、令和3年度からは、さらなるステップアップを図るため、アンケート等を踏まえた市のブランドイメージの構築と情報発信などのプロモーションを推し進め、市民一人ひとりが市の魅力を再認識し、自主的に情報発信できる取組へと深化させてまいりたいと考えております。

     ただいま申し上げた取組等は、平成31年度に庁内22課37名からなる横断組織「舞鶴版Society5.0推進本部」を設置し、多様な連携を生かし、第7次総合計画により目指す将来像「ITを活用した心が通う便利で豊かな田舎暮らし」を実現するリーディングプロジェクトとして、取り組んできたものであり、これまで、国の支援制度等の採択や、モデル事業への選定を受けてきたところであります。
     また、現在は組織を27課57名まで強化・拡大する中、本市のまちづくり施策に対し、企業、高等教育機関等から賛同、協力、連携の申し入れ等をはじめ、地域の高校生や、若手経営者などにおいて「SDGs」をテーマとした取組が広がっているところであります。
     市におきましては、今後、「ITを活用した心が通う便利で豊かな田舎暮らし」を実現する施策を、「産業」「地域共生」「環境」「防災・減災」など様々な分野において展開し、持続可能なまちづくりを進めていくにあたり、さらなる庁内横断体制の強化と多様な連携促進を図るため、令和3年度から「舞鶴市SDGs未来都市推進本部」に再編成し、より全市的な取組へと発展させてまいります。

    推し進める3つのまちづくりの重点事項に基づく施策 

    心豊かに暮らせるまちづくり

     次に、総合計画に基づく3つの柱のうち、第1のまちづくり戦略である「心豊かに暮らせるまちづくり」についてであります。

     まず、移住・定住のさらなる促進についてですが、本市がこれまで推し進めてまいりました「心豊かに暮らせるまちづくり」施策の展開は、まちの魅力を高め、好循環を生み出しており、民間が実施する第9回「住みたい田舎」ベストランキングでは、近畿エリアで総合4位、子育て世代が住みたい田舎部門10万人以下の都市で全国9位と高い評価を受けたところであり、本年度における移住者につきましても、現時点で、既に過去最高であった昨年度の15組37名を上回る見込みとなっているところであります。
     現在、ライフスタイルの志向が大きく変化しており、今後、地方への移住の関心がさらに高まることが予想される中、全国から優秀な人材を新たに「地域おこし協力隊」として募集・採用し、地元企業のニーズと地方で働きたい全国の若者等との雇用マッチングや、移住後のキャリア形成支援を実施してまいります。
     また、高齢化や人口減少が進む農山漁村集落の活性化・地域の担い手の確保等のため、本市で暮らすことの魅力を積極的に情報発信するとともに、自治会や移住サポーターの皆様とも連携し、移住者の受入などを推進してまいります。

     次に、子育て環境の充実・強化についてですが、ご承知のとおり、昨年、厚生労働省から公表された最新のベイズ推定による本市の5か年の平均合計特殊出生率は1.90と全国平均の1.43、京都府内平均1.32を大きく上回る高い値を維持しているところであり、高い合計特殊出生率を維持する仕組みについては、国の調査対象として、全国10自治体のうちの一つに選ばれるなど、本市の子育て環境の充実に係る取組へ関心が集まっているところであります。
     そのような中、子育て環境日本一を目指すまちとして、まず、妊娠中の不安を軽減し、安心して出産・子育てができるよう、子育て世代包括支援センターを中心に妊娠期から一貫して顔の見える相談体制を構築し、地域や関係機関と一体となり切れ目ないサポートに努めるとともに、出産後は、産婦健康診査や新生児訪問などから母子の状態を把握し、産後ケア事業や相談・訪問事業など必要な支援を行ってまいります。

     また、地域子育て支援拠点である「子育てひろば」では、親自身が主体的に考えて子育てできるよう、親自身の潜在力を引き出す場にするとともに、親子が精神的に厳しい状況に「追い込まれてから」の虐待対応・早期発見ではなく、「予防」の視点を強化し、孤立や子育て不安等を背景とした親のストレスを軽減できるようよう努めてまいります。
     さらに、近年、自分の子どもが生まれたときに初めて赤ちゃんに触れるという親が増えている中、中高生等を対象にした「生徒・学生と乳幼児親子とのふれあい交流」を実施し、命の大切さへの気付きや、抱っこをはじめとする乳幼児との接し方など、将来親になるための学びの機会を充実してまいります。

     医療的ケア児(者)支援につきましては、本年度に配置した医療的ケア児支援担当課長を中心に、新たに非常用電源を確保する災害時支援や家族の負担を軽減するレスパイト支援、タクシーを利用した移動支援など、医療的ケアが必要な子どもやご家庭に寄り添った支援を行ってまいりました。
     令和3年度においては、医療的ケアが必要な子どもと家族のさらなる負担軽減につながる支援施策を推進するため、医療、保健、福祉、保育、教育等、市内の関係機関の連携体制を強化し、医療的ケアが必要なご家庭が安心して暮らせるための施策を総合的かつ効果的に推進してまいります。

     次に、子育て交流施設「あそびあむ」は、開館から約6年が経過したところでありますが、五感を使った豊かな遊びを通して「学び・育ち・交流」につながる様々な企画を実施し、大変多くの皆さんにご利用いただいております。
     今後とも、豊かなあそびの環境を提供し、市民の子育てを支援する魅力的な施設であり続けるため、市民が主体となる組織による「あそび事業」と連携し、多世代交流を育む「世代循環型」の子育て拠点として、あそびを通じて、みんなが成長し合える施設づくりを推し進めてまいります。

     次に、質の高い乳幼児教育のさらなる充実・強化を図るため、乳幼児教育ビジョンに基づき、公立・民間、保育所・幼稚園、認定こども園、小学校間の枠を超えた連携による教育・保育の質の向上に向けた取組や環境整備をさらに推し進め、乳幼児期の子どもの豊かな育ちを促進してまいります。
     また、本年度においては、これまでから課題であった保育人材の不足により待機児童が発生したところでありますが、令和3年度においては、安定した質の高い保育サービスの提供体制の維持及び待機児童解消のため、民間の認可保育園及び認定こども園に採用された常勤保育士に対して、就労奨励金を一人当たり最大50万円支給し保育人材の確保に取り組むとともに、保育ニーズが高い満3歳未満児の受入体制確保に向けた新たな取組を推進してまいります。

     次に、子どもたちの確かな学力の育成につきましては、子どもたちの夢を育み、その夢の実現を支え、将来、子どもたちが社会に貢献できる人材として育成するために、様々な学力向上に向けた支援を行います。
     ご承知のとおり、国のGIGAスクール構想は、子どもたちの学習の基盤となる資質・能力を一層確実に育成することを目指す大改革でありますが、市におきましては、子どもたちの未来を切り拓く多様な力を培う最大のチャンスと捉え、GIGAスクール構想を最大限に活用し、本市の教育振興大綱に掲げる「自らの将来を切り拓き、力強く生き抜く子ども」の育成に向け、全力で取り組んでまいります。
     令和3年度においては、小中学校の教員が、ICTを効果的に活用した質の高い授業が実践できるよう、授業支援や研修等を行うICT支援員等を配置し、教員の授業力の育成・向上を図ってまいります。
     また、生徒の学力状況を把握し、学習改善につなげるとともに、生徒が自分の学力を把握し、進路実現に生かすため、中学校で学力チャレンジテストを実施するほか、グローバル化が急速に進展する中、国際化社会で活躍できる人材を育成するため、小学校からの英語教育の充実と国際理解教育を推進します。併せて、授業補助以外にも英語シャワーデイや、放課後の時間を利用した英語検定等の資格取得に特化した講座、長期休業中のイングリッシュキャンプなどを実施するとともに、英語検定にチャレンジする意欲ある生徒に対する検定料支援等を行ってまいります。

     次に、心理的要因等により不登校となっている児童・生徒に対しては、学校生活への復帰と社会的自立を支援するため、教育支援センター「明日葉(あしたば)」において、集団生活への適応、学力の補充、基本的生活習慣の改善等のための相談・適応指導を行います。また、学校以外の場における教育機会を確保するため、京都府認定フリースクールとさらなる連携を図るとともに、フリースクールへの支援を行うなど、不登校対策に取り組んでまいります。
     さらに、いじめ問題に積極的に対応するため、「明日葉(あしたば)」に併設する相談室にいじめ相談員を配置し、いじめ相談ダイヤルやメールによる相談を受け付けるとともに、新たにSNSによる相談窓口を開設する等、きめ細かい相談体制の充実を図ってまいります。

     次に、多世代交流の促進につきましては、令和3年度に開設いたします多世代交流施設「まなびあむ」を中心に、高齢者等の健康づくりをはじめ、若者の活躍、多世代交流の促進や、現役世代が地域活動へより広く深く関わるきっかけとなる事業等を積極的に展開することにより、多様な世代の方々が自然に交流し、相互が地域を支え合う存在であることを意識し合い、新たな地域づくりの担い手の創出、育成に繋げてまいります。
     また、「まなびあむ」と6公民館が連携した「地域学講座」を開催し、地域での「まなび」と連携した地域資源の発掘・発信・活用に取り組むことにより、地域内の魅力を再評価する中で、城下町や鎮守府、引揚げなど本市が誇る歴史文化をまちの「タカラモノ」として地域外にも発信し、また市民の学びに活用することで、まちへの誇りを醸成してまいります。

     次に、地域コミュニティの活性化につきましては、コロナ禍により、地域行事の多くが中止されるなど、地域活動にも大きな影響が生じているところであります。
     市といたしましては、地域コミュニティの基盤である自治会活動をはじめ、地域が一体となって推し進めるコミュニティ活性化に向けた取組を積極的に支援するとともに、ネットワーク環境を整備した公民館と多世代交流施設「まなびあむ」を連携させ、それぞれの地域の持つ課題や様々な世代の学習ニーズに応えた講座等を実施し、地域コミュニティの強化、地域の担い手づくりなどを促進してまいります。

     また、図書館につきましては、市民に身近な生涯学習施設としての機能の充実・強化を図るため、また、働き盛りの世代にも利用いただける図書館に転換していくため、専門家や教育関係者、市民等で構成する図書館協議会を設置し、いただいた幅広い意見などをもとに、市民ニーズや社会的な動向を踏まえ、趣味・娯楽図書だけではなく、実用書や専門書などの幅広い分野の資料を収集するための選書基準の改定をはじめ、「お仕事応援コーナー」等の設置、各種講習会の開催などの取組を進めてきたところであります。今後とも、図書館協議会において、東西図書館や各分館の在り方等について議論し、地域や市民の活動促進、問題解決を支援する課題解決型図書館への転換のための取組を進めてまいります。

     次に、歴史・文化を活用したまちづくりにつきましては、ご承知のとおり、本市は、府下で唯一文化財の保存活用のマスタープランである「歴史文化基本構想」を策定しており、本年度は基本構想を発展させ、アクションプランとなる「文化財保存活用地域計画」の策定に取り組んでいるところであります。令和3年度におきましては、記念シンポジウムの開催等を通じ、計画の周知に努め、地域計画に基づく歴史文化の魅力を生かしたまちづくりを積極的に推進してまいります。

     また、文化拠点施設等の機能強化についてでありますが、総合文化会館につきましては、市民が文化に親しむ拠点施設としての機能強化を図るため、令和3年度から直営化し、施設運営と文化振興基本計画に基づく施策を連携させることにより、質の高い芸術文化に触れる機会の創出や、市民文化活動を促進し、さらなる地域文化レベルの向上を図り、文化のまちづくりを積極的に推し進めてまいります。
     併せて、青葉山ろく公園の陶芸館につきましても、総合文化会館と同様に直営とし、本市の文化施策と一体的な活用を図る中で、子どもからお年寄りまで誰でも質の高い陶芸体験ができる施設として広く周知し、市内外からより多くの利用者を呼び込むなど、文化でつながるまちづくりの拠点施設の一つとして運営してまいります。
     また、舞鶴自然文化園につきましても、持続可能な運営体制により、魅力ある施設として活性化するため、令和3年度から直営化し、公開範囲や管理方法の見直しなどを図るとともに、舞鶴らしい自然環境や景観保全に配慮しつつ、市民に喜ばれる新たな自然文化園の創造を目指してまいります。

     次に、歴史、スポーツを通じた国際交流の推進についてでありますが、引揚記念館につきましては、国際平和を願う発信拠点として、これまで、旧引揚港での巡回展やICOM(国際博物館会議)、ホストタウン等との交流を生かした国内外への情報発信による国際ブランドの構築につながる博物館の活性化事業に取り組み、着実な成果を上げているところであります。
     一方で、コロナ禍において、来館が困難な状況も生じる中、ユネスコ世界記憶遺産登録資料を活用し、「引揚事業」と「シベリア抑留」の史実について、オンライン等を活用し海外博物館等と交流するなど、さらに国内外への発信の強化を図るとともに、「舞鶴引き揚げの日」の定着を図り、引揚者を温かくお迎えした誇るべきまちの歴史を郷土愛の醸成に繋げてまいります。
     また、地域との協働や「次世代への継承から次世代による継承」の取組は、先進的な「舞鶴モデル」として国内外からの注目が高まっており、中高生語り部をはじめ、若い世代の国内外における活躍の場を創出し、一層の推進を図ってまいります。

     引揚げの史実からつながるウズベキスタン共和国との交流につきましては、コロナ禍において、直接的な交流が困難な状況となっておりますが、東京2020オリンピックのホストタウンとして、リモートやオンラインを活用し、市民応援団をはじめ、市民レベルでの応援機運の醸成を進めることにより、ウズベキスタン共和国への市民理解を深める取組を促進するとともに、ウズベキスタン共和国リシタン地方との人材育成交流に関する覚書に基づき、ポリテクカレッジ京都で産業技術を学ぶ若者や、介護福祉の即戦力として特定技能資格によって市内介護福祉施設で就労する人材に対し、渡航費や生活費の一部を助成し、優秀な外国人材の市内就労・定住の促進と、ウズベキスタン人の人材育成に貢献してまいります。
     いずれにいたしましても、国際交流につきましては、コロナ禍の状況を見据えながら、多様な交流手法を検討し、姉妹・友好都市等との間で、みなと・観光・文化・産業などの分野で実り多い交流を展開してまいります。

     次に、人権啓発の推進につきましては、市民一人ひとりに人権尊重の意識が根付くことを目指し、本年度実施した市民意識調査を基礎資料とし、令和3年度において、舞鶴市人権行政推進本部、(仮称)人権教育・啓発推進計画審議会を開催し、「第2次舞鶴市人権教育・啓発推進計画」を策定いたします。

     男女共同参画においては、時代や社会の変化によって求められるニーズも変化しており、さまざまな関係機関などと連携する中で、「ジェンダー平等」の意識づくりや啓発、ワークライフバランスの向上など男女共同参画の推進に関する多様な事業を展開してまいります。
     令和3年度においては「第3次男女共同参画計画(まいプラン)」が中間年を迎えるため、改定版を策定するとともに、現在、新型コロナウイルス感染症等の影響から、リモートワークや在宅勤務など、働き方が大きく変化する中で、女性のスキルアップや、就業機会の創出促進を図るため、男女共同参画センターへのICT環境整備等について検討を進めてまいります。

     次に、循環型社会の構築につきましては、国において、令和元年に「プラスチック資源循環戦略」が策定され、同年のG20大阪サミットにおいては、海洋ごみに関する合意がとりまとめられるなど、国内外において廃棄物に係る新たな方向性が示されてきたところであります。
     そのような中、市におきましては、令和元年度に不燃ごみの分別区分見直しを約21年ぶりに行い、ペットボトルの単独分別収集、プラスチック容器包装類の資源化を開始し、ごみの分別や資源化の取組を進めるとともに、長期的視野に立った廃棄物減量施策の推進と処理体制の構築、施設の整備を進めるため、舞鶴市廃棄物減量等推進審議会からの中間答申に基づき、市民サービスの充実やごみ処理体制の維持、公平な受益者負担の実現に向け、ごみ処理手数料の見直しと市民サービスの充実等の具体化に取り組んできたところであります。
     市といたしましては、今後とも、市民の皆様にごみ処理手数料の見直しに至りました経緯や必要性、考え方などを分かりやすく丁寧に説明し、御理解と御協力をいただく中で、「地域のみんなで3R~誰もが住みやすい持続可能なまち舞鶴」を目指して、生活スタイルの見直しやごみの減量化の取組などを推し進め、市民・事業者・行政が連携した3Rの取組を促進することにより、地域循環型社会を構築してまいりたいと考えております。
     また、安定した廃棄物の適正処理を継続するため、清掃事務所の長寿命化に向け、令和5年度の竣工を目指すとともに、新たな一般廃棄物最終処分場の令和3年度の竣工を目指し工事を進めてまいります。

    安心のまちづくり

     次に、第2のまちづくり戦略である「安心のまちづくり」についてであります。

     まず、地域防災力の向上につきまして、近年、全国各地で水害や土砂災害が広域かつ甚大に発生する中、本市においても、平成30年7月豪雨では、深刻な浸水被害とともに、社会基盤や農地への被害も著しく、市民生活はもとより、地域産業にも深刻な影響を及ぼしました。
     そのような中、自らの命は自らが守る「自助」、そして、避難時には、地域での「声かけ」など、近隣や地域の人々が協力して災害に備える「共助」が、大変重要なものとなっております。
     市では、自主防災組織とともに、避難行動を始める「スイッチ」を事前に定めておく「タイムライン」策定の取組を進めており、これまでに京口自治会、正巳町自治会では、高野川や与保呂川の避難基準水位をもとに、避難行動を始める「スイッチ」を設定され、要支援者や高齢者の避難の呼びかけ開始に活用されているところであります。
     地域社会におけるこうした取組が、災害に強い「安全で安心なまちづくり」に繋がるものと考えており、市におきましては、これまで以上に防災関係機関との連携を強化するとともに、災害リスクと取るべき避難行動の周知に努め、市民の皆さんと一体となって、さまざまな危機事象に備えながら、「共生」による地域防災力向上を推し進めてまいります。

     次に、治水対策につきましては、まず、国が管理する一級河川由良川の治水対策は、沿川各地区で輪中堤築造や宅地嵩上げ対策が概ね完了しておりますが、新たな課題として築堤地区での内水被害が顕在化したため、本年度から国や京都府とともに対策に向けた協議を行うなど、検討を進めているところであります。
     また、昨年8月には、国の主導により、府県を越えた流域全ての沿川市町や関係機関による「由良川流域治水協議会」が設立され、流域治水に鋭意取り組んでいるところであり、「由良川水系流域治水プロジェクト」の策定と推進に向け協議を進めてまいります。
     さらに、京都府が進める高野川や伊佐津川整備工事のほか、二級河川全体を対象とした「中丹管内二級河川流域治水協議会」が本年1月に設立されたところであり、ハード・ソフト一体の治水対策を行う「二級河川流域治水プロジェクト」策定に向け協議を進めてまいります。

     次に、市街地の浸水対策につきましては、引き続き京都府と連携を図りながら、西市街地の高野川流域において大手ポンプ場及び静渓ポンプ場等の整備を進め、河口から610mまでの第1期区間の令和5年度完成を目指すとともに、東市街地におきましては、本年度に策定した雨水管理総合計画を踏まえ、浸水被害が多い区域の都市計画決定や基本設計等を進め、令和5年度に工事着手できるよう取組を推進してまいります。
     市といたしましては、今後とも、国や京都府との連携をさらに強化する中で、治水対策並びに市街地浸水対策等のハード整備を推し進めるとともに、冒頭にも述べました、舞鶴版Society5.0 for SDGsの「総合モニタリングシステム」と内閣府の「市町村災害対応総合システム」を連携させる取組など、国や京都府、高等教育機関や企業等と連携・協力して進めるソフト対策を展開し、ハード・ソフトの両輪により、市民の皆様が、さらに安心して暮らせるまちづくりに、積極的に取り組んでまいります。

     海岸部におきましては、これまで京都府に要望を続けてまいりました神崎海岸の浸食対策が、来年度から実施されることになったところであり、また、市におきましては、三浜地区離岸堤などの海岸保全施設の整備を実施するなど、京都府と連携し、台風や冬季の波浪がもたらす高潮や高波による侵食から沿岸部に住む市民の生命・財産を守るための取組を推し進めてまいります。
     さらに、ため池等の防災対策としまして、受益地の減少等により利用されていない農業用ため池などの堤体の切り下げ等の実施により、大規模災害によるため池の破堤等による人家被害等の防止、防災面の対策強化を図ってまいります。

     次に、高浜発電所1、2号機の再稼働等についてでありますが、ご承知のとおり、日本のエネルギー政策については、国において、2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする脱炭素社会の実現を目指すことを宣言され、省エネルギーを徹底し、再生可能エネルギーを最大限導入するとともに、安全最優先で原子力政策を進めることで、安定的なエネルギー供給を確立するとの方針が示されたところであります。
     本市においても、世界で最も厳しい水準の新規制基準に適合すると、国において認められた原子力発電所については、いかなる事情よりも安全性を優先させることを絶対条件に、一定の期間、頼らざるを得ないものと認識しております。
     そのような中、京都府と関係市町は、国から、高浜発電所1、2号機の再稼働への協力要請を受け、京都府において地域協議会を設置し、高浜発電所を現地視察するなど、国や関西電力に対し、徹底的に「40年超え施設の安全対策」について確認してきたところであります。
     先ず、その前提となる関西電力の信頼回復については、関西電力森本社長から「全社員が一丸となって、業務改善計画を実行し、地元の皆様の信頼回復に努めてまいりたい。」との決意をお聞きしたことに加え、地域協議会において、関西電力から、業務改善計画に係る取組と、その成果について、より具体的な説明があり、関係市町は、その成果を、継続して確認することとし、地域協議会として、業務改善計画の進捗が、一定、図られていると判断したところであります。
     次に、40年超え施設の安全性については、地域協議会や高浜発電所の現地視察において、徹底して確認するとともに、京都府の原子力防災専門委員から「原子炉容器の劣化が、今後20年で予測値を大きく外れて、安全性を損なうことは考えにくい。」さらには「コンクリートの劣化や耐震性について問題は見えなかった。」との見解をお聞きし、関西電力の説明や原子力規制委員会の判断が裏付けられたという認識をしているところであります。
     また、住民説明会では、国や関西電力には分かりやすい説明に努めていただくとともに、全市民が見られるようにインターネット等で広く公開し、全市民から質問や意見を受け付けたところであります。寄せられた質問や意見に対しては、去る1月19日をもって全員に回答を行ったところであり、さらに理解を深めたいとの声に対して、引き続き丁寧に対応しているところであります。今後、予定されている地域協議会において、国や関西電力に対し、市民の皆様から寄せられた意見や要望を申し入れることとしております。
     また、昨年12月25日、市議会においては、舞鶴商工会議所からの容認を求める請願を採択され、市議会としての決議と国に対する意見書が可決されたところであり、当該決議書、意見書については、市長として、その趣旨をしっかりと受け止めているところであります。
     次に、原子力防災と地域振興については、国に対し、長年にわたり、一貫して、繰り返し、PAZを有する舞鶴市には、立地自治体と「同じ」対応が求められており、国の責任において立地自治体と「同じ」対策を講じていただくよう要望してきた結果、その成果がようやく実り、国からは、舞鶴市は「特段の配慮を必要とする市である。」「高浜町と同じ対応をしていかなければならない。」と明言いただき、立地自治体と「同じ」対策を講じる自治体として認識いただいたものであります。
     このように、避難路の整備、防災資機材の配備、広域避難体制の構築等、国による一層の支援が行われることとなり、併せて、万一の際の住民避難については、私自らが先頭に立ち、責任をもって、取り組む所存であり、引き続き、原子力防災の充実、強化に努めてまいります。
     中間貯蔵施設についてでありますが、関西電力は「その選定に不退転の覚悟で臨みたい。」と表明され、加えて国からは、事業者任せにすることなく「政策当事者たる国として最善を尽くす。」と言明されたことは、一定、評価できるものであり、こうした状況も踏まえ、PAZに住民が暮らす自治体の長として、市全域がUPZに含まれる自治体の長として、責任ある判断をしてまいりたいと考えております。

     私は、これからのエネルギー政策は、「経済」「社会」「環境」が好循環する地方都市、殊にポテンシャルの高い港湾機能を有する地方拠点都市でなければ、持続可能な展開は出来ないものと考えております。
     これまで、国土強靭化のためのエネルギー供給態勢の整備として、新潟県から仙台を中心とする東北地方へのエネルギー供給が東日本大震災の復旧・復興に大きな役割を果たしたこと等も踏まえ、国に対し、国家プロジェクトとしてLNG燃料等の備蓄機能を備えるエネルギー基地としての京都舞鶴港の機能拡充、日本海側と太平洋側を最短で結ぶ舞鶴・三田間の「広域ガスパイプライン」整備を推し進めていただくことを強く要望してきたところであります。
     また、市といたしましては、これまで京都府との強固な連携のもと、「京都舞鶴港スマート・エコ・エネルギーマスタープラン」等に基づく京都舞鶴港の特性を生かした日本海側の重要なエネルギー拠点としての機能強化を図ってきたところであり、今後、本年度策定作業を進めております「舞鶴市地域エネルギービジョン」に基づき、地域のエネルギー政策として、再生可能エネルギーの積極的な導入をはじめ、教育機関、企業等との多様な連携のもと、エネルギーの高効率化、温室効果ガスの排出削減など、日々進展する先進技術も取り入れながら、地域エネルギーを活用した「経済」「社会」「環境」が好循環する地方拠点都市・舞鶴の実現を目指してまいります。

     次に、消防防災体制につきましては、常備消防、消防団、自主防災組織等との連携による災害対応能力を強化するとともに、消防車両の更新、小型動力ポンプ搬送車の整備を行います。
     また、将来にわたり持続可能な消防指令体制を維持するため、京都府中・北部地域の6消防本部共同で消防指令センターの整備事業に着手したところであり、今後さらなる連携強化を図りながら、令和6年度の運用開始を目指してまいります。

     次に、「地域医療の確保」に向けた取組についてであります。
     医療機能の「選択と集中、分担と連携」の考えのもと、公的病院の救急医療体制への支援をはじめ、休日における公的3病院の救急輪番体制の確保や休日急病診療所の運営等により、市民が安全・安心に暮らすことができるよう地域医療の維持・確保を図ってまいります。また、奨学金貸与や、中高生を対象とした医療体験イベントの実施、医学生等の研修支援を通し、将来の舞鶴における医師確保に努めてまいります。
     また、本市に不足する診療科である麻酔科医の確保に向け、これまで、京都府に対し要望を行ってきたところでありますが、京都府、京都府立医大のご協力により、令和3年度に「(仮称)舞鶴地域麻酔診療支援センター」が市内に設置される予定であり、今後、麻酔科医の病院間の連携による効率的な配置により、安全・安心で安定的な医療の提供が図られるものと考えております。

     一方、未だ収束が見通せないコロナ禍において、感染すると重篤化しやすいとされる高齢者が多数入院されている市民病院においては、感染が発生すればその影響が極めて大きいことから、まずは感染の発生防止に傾注するとともに、万が一の感染発生を想定した隔離体制の確保など、感染拡大防止策も講じながらベッドコントロールを行う中で、高い病床利用率を維持するなど、慢性期医療の確保に鋭意取り組んでいるところであります。
     今後も感染症対策の更なる強化を図りつつ、急性期医療を担う市内公的3病院等と緊密に連携し、引き続き、慢性期の医療ニーズに対応するとともに、地域包括ケアというトータルな視点から、在宅医療の支援も行うことにより、医療療養型病院に求められる機能・役割をしっかりと担ってまいります。
     また、加佐診療所については、地域唯一の医療機関として、地域の実情や本市全体の医療環境を踏まえ、必要な医療の提供に努める中で、地域包括ケアの推進に向け取り組んでまいります。

     次に、高齢者福祉の充実についてでありますが、令和3年度からスタートする「舞鶴市第8期高齢者保健福祉計画(介護保険事業計画)」に基づき、高齢者の健康づくりと、介護が必要となっても住み慣れた地域で、生活を送ることができるよう、医療・介護・予防・住まい・生活支援の5つのサービスを一体化して提供していく「地域包括ケアシステム」の深化・推進に向けた取組を一層進めてまいります。

     また、障害のある方が住み慣れた地域で安心していきいきと暮らせる自立と共生社会の実現を目指し、令和3年度から「第6期障害福祉計画・第2期障害児福祉計画」に基づき、就労支援、コミュニケーション支援等の充実に努めるとともに、障害のある子ども一人ひとりが自己の能力を最大限に発揮できるよう、障害児福祉サービスや子どもの発達に応じた支援サービスに努めてまいります。
     特に、幼児期における児童発達支援事業、学齢期における放課後等デイサービスをはじめ、幼児期から学齢期を通した保育所等訪問支援事業を充実し、子どものライフステージや障害の程度に応じた児童福祉サービスに取り組んでまいります。

     次に、市民生活や産業経済活動に欠くことのできない「ライフライン」である上下水道についてでありますが、水道事業につきましては、本年度からスタートしました「新水道ビジョン」に基づき、令和3年度におきましては、基幹配水池の延命化工事や、老朽化した水道管や施設の更新、耐震化などを計画的に実施してまいります。
     下水道事業につきましては、「ストックマネジメント計画」に基づき、持続可能な下水道機能を確保するため、令和3年度におきましては、東西浄化センターの施設改築事業等を進めてまいります。
     また、京都府北部地域における広域連携や、上下水道料金窓口業務委託の拡充等、官民連携を更に進め、サービスの質の向上や事務の効率化を図ること等により、安定した企業経営に努めてまいります。

    活力あるまちづくり

     次に、第3のまちづくり戦略「活力あるまちづくり」についてであります。

     本市最大の地域資源である京都舞鶴港の振興につきましては、昨年はコロナ禍の影響によって、クルーズ船の寄港はすべてキャンセルとなりましたが、コンテナ貨物については、世界的に需要が落ち込む中でも、京都舞鶴港の昨年の取扱い貨物量は前年比1割程度の減少に留まっており、特に昨年秋からは前年を上回る顕著な回復を見せております。
     こうした状況は、昨年からコンテナ航路が週4便体制となって利便性が向上したことや、これまで強く発信してきました関西経済圏におけるBCPやリダンダンシーの港としての機能が注目されている表れであり、このような京都舞鶴港の利用価値の高まりを受け、現在、国においては国際ふ頭の2バース目の整備に向けてご尽力いただくとともに、京都府においては、令和3年度当初予算で第Ⅱ期整備の着手を打ち出されたところであり、関西経済圏の日本海側ゲートウェイとしての機能強化の実現に弾みがつくものとして大いに期待しているところであります。
     また、昨年9月に就航した日韓露国際フェリーにつきましては、日本と極東ロシアとの間では唯一となる国際フェリー航路であり、コンテナより早く飛行機より安いといった利点をPRして広く認知度の向上を図るとともに、将来的な旅客の取り扱いも見据え、日本海側海上ルートの動脈になるよう安定化に努めてまいりたいと考えております。
     クルーズ船については、昨年9月に国土交通省から「クルーズの安全・安心の確保に係る検討・中間とりまとめ」が公表され、昨年11月からは日本船の運航が再開し、外国船も再開の準備が進められているところであります。
     京都舞鶴港には4月から8月にかけて日本船による5回の寄港が予定されているほか、その後も新たな外国船社の関心を集めており、目下、港湾管理者において旅客ターミナルの拡張工事と感染症への安全対策が平行して進められております。
     市といたしましては、先ずはクルーズの安全性を広く市民に周知し、安心して受け入れられる態勢を整えるとともに、京都府や海の京都DMO等と連携して寄港地観光の充実に努めてまいります。
     また、港を核としたまちづくりをさらに推進するため、令和3年度を目標に京都舞鶴港を「みなとオアシス」に登録し、地域住民の交流や観光交流の場として賑わい創出に取り組んでまいります。

     次に、本年春以降に商船部門を撤退するジャパンマリンユナイテッド舞鶴事業所につきましては、市内には造船関係会社をはじめ幅広い関係企業が集積・活動する労働集約型産業が形成されている中、商船部門の撤退が本市経済に与える影響は多大なものと危惧いたしております。
     市におきましては、これまで国、京都府、商工会議所などの関係機関との強い連携の中で進めてまいりましたJMU従業員等の雇用対策について、引き続き関係機関との連携のもとでしっかり対応してまいりますとともに、今後、商船建造に関わる業務が減少するJMU協力会社に対し、他業務へ転換するために必要な資格取得等の経費について支援を行うなど、ニーズに合った支援に取り組んでまいります。
     造船業は、海洋国家日本において極めて重要な基幹産業であり、これまでから京都府と一体となり、国に対し、造船業が衰退することがないよう、支援策の検討などについて積極的な要望活動を行ってきたところであり、先般、国におきまして、造船・海運分野の競争力強化等を図るための法案が閣議決定されるなど、私が国に強く求めてまいりました対策が形となって表れてきたところであります。
     市といたしましては、こうした国の動向を追い風とし、日本海側唯一の主要造船所であるJMU舞鶴事業所が、商船部門撤退後も造船の技術を生かして海洋国家である我が国の産業拠点であり続けていくことができる新たな事業を展開していただけるよう、京都府と連携し、JMUへ働きかけてまいります。
     今後とも、京都府をはじめ、市議会、商工会議所、関係国会議員、昨年12月に設立されました「海事産業の未来を共創する全国市区町村長の会」に参画する全国31の自治体と共に、海洋国家日本において重要な役割を果たす造船業の振興、さらには造船業を生かした新たな産業の振興を国に強く求めてまいる所存であります。

     次に、地域経済の活性化についてでありますが、新型コロナウイルス感染症の拡大は、消費行動、ライフスタイルなど市民生活の様々な面に影響を与えており、市内経済にも大きな影響を及ぼしております。
     令和3年度におきましては、「ビヨンド・コロナ社会」を見据えた社会変化に対応する新事業や、地域課題解決につながる新たな事業を展開する事業者を応援する「地域課題解決型ビジネスモデル支援補助金」を創設し、自社の発展のみならず、他企業との積極的な連携による新たな市場の開拓など、地域経済に好影響をもたらす事業に取り組む事業者を積極的に支援するとともに、地域を支える事業者の創出に向け、舞鶴商工会議所、地元金融機関等、関係団体と連携し、創業交流カフェや創業ノウハウを習得するセミナーの開催、事業拡大、事業承継をテーマとした経営戦略セミナーを開催してまいります。
     加えて、これまで商店街エリアを対象としていた商店街出店事業費補助金をリニューアルし、新たに「まちなかエリア活性化補助金」を創設して、商店街エリアを含む「まちなかエリア」を対象に、空店舗等を活用してまち全体の魅力向上につながる拠点等を出店する事業者を支援することで、地域の特色を生かしたまちなかの活性化を図り、新たなヒトの流れを創出いたします。

     また、新たな雇用を創出し、地域の経済規模を拡大する企業誘致につきましては、将来のまちづくりにおいて非常に重要な取組であり、日本海側の拠点港である京都舞鶴港をはじめ、京阪神に直結する高速道路網や、南海トラフ地震に備えたリダンダンシーの観点における日本海側の優位性をアピールすることで、生産拠点、物流拠点の誘致に、私が先頭に立って引き続き積極的に取り組んでまいります。
     また、コロナ禍によって、「都市集中型社会」から「地方分散型社会」への転換が求められる中、本市が掲げる「ビヨンド・コロナ社会」に対応した「ITを活用した心が通う便利で豊かな田舎暮らし」こそが、企業に選ばれるまちづくりであると考えており、IT関連企業等のサテライトオフィスやテレワーク拠点の誘致にも積極的に取り組んでまいります。

     次に、移住・定住促進を図る就職・転職支援につきましては、新型コロナウイルス感染症により、働き方をはじめ、地方都市の活用、地方回帰、地元志向の傾向が見られる中、学生を含む市民の地元就職や、移住希望者等の本市での就職を促進するため、市と関係機関による実行委員会が主催する就職フェアを開催いたします。
     また、市外に転出している大学生等と市内在住の家族などの双方に対し、地元就職に繋がる情報を提供し就職フェア等への参加を促し、若年層の地元就職の増加等につなげてまいります。
     さらに、本市においてローカル版ハローワークと位置付ける「ジョブサポートまいづる・舞鶴市就業支援センター」を拠点に、ハローワーク舞鶴や北京都ジョブパークをはじめとする関係機関と連携し、市域を超えた人材に対して就業支援、職業紹介・相談、就職マッチング機能のさらなる充実を図ることにより、舞鶴で働きたい人の支援と雇用人材の確保を図ってまいります。
     また、市内のものづくり産業に従事する人材をポリテクカレッジ京都で育成・確保するため、同機関で修学する学生に対して、修学に要する資金を貸与し、舞鶴市のものづくり産業の振興を図るとともに同機関の安定的運営を支援してまいります。

     次に、魅力をひきだす観光まちづくりの推進についてでありますが、本市が有する海軍ゆかりの歴史的資源、日本近代化の歴史ストーリーが認定された「日本遺産」や、舞鶴の海軍施設と都市計画が日本イコモス国内委員会にて選ばれた「日本の20世紀遺産20選」という2つのブランドを生かし、季節、週末ごとに魅力あるイベントを誘致するとともに、都市部に向けた観光プロモーションを展開し、ビヨンド・コロナを見据えた交流人口の増加と観光消費の拡大を図ってまいります。
     殊に、舞鶴鎮守府開庁120年の節目となる本年は、舞鶴商工会議所等と連携した記念事業を展開し、本市の近代化の歴史ストーリーと日本遺産に認定された建造物群や遺構を特別公開するとともに、海軍により広まった洋食文化に着目した、海軍グルメの商品化の推進と海軍スイーツを軸としたキャンペーンイベントなどを実施してまいります。
     また、京都府北部地域を代表する観光拠点である赤れんがパーク周辺一帯を年間150万人が訪れる一大交流拠点として整備することを目指す「赤れんが周辺等まちづくり事業」につきましては、令和3年度において、赤れんが博物館前広場など、親水性の高い海側動線を中心に整備を進め、「赤れんが」と「海・港」のブランドイメージの強化を図るとともに、整備開発を推し進めるエリア一帯を戦略的に運営するための民間活力導入等に取り組んでまいります。
     これらハード・ソフト一体となった「赤れんが周辺等まちづくり事業」等を積極的に推し進めるため、企画政策課に「企画開発担当課長」を配置いたします。

     次に、「付加価値の高い農林水産業の振興」についてであります。
     まず、農業振興につきましては、本市の特産品である万願寺甘とうのハウス栽培やお茶の露地栽培において、ICT等の先進技術を活用した栽培環境のモニタリングデータを活用し、高収量、高品質な生産を可能にする手法を研究し、舞鶴の環境にあった魅力ある次世代型農業の実現を目指すとともに、ブランド力の強化や新たな商品づくり・PR活動など販路拡大を図ってまいります。
     林業振興につきましては、森林環境譲与税を活用し、森林環境の保全・森林資源の活用を促進するため、林業経営体への集約化を図るとともに、林地残材・広葉樹などの木質バイオマスの有効利用の支援など、森林資源の循環利用を推進してまいります。
     水産業につきましては、定置網への水温計、波高計等の設置により、リアルタイムに情報を収集し、定置網漁業の高効率化、省力化を図るスマート漁業の導入や、舞鶴産水産物のPR等の取組を支援し、厳しい経営環境の下でも持続的に水産物を安定供給できる経営体づくりを促進してまいります。
     また、水産資源の回復による漁獲の安定化を図るため、漁場の環境保全や種苗放流の支援によりつくり育てる漁業等の推進に取り組むとともに、京都府「海の民学舎」の運営への参画や自営漁業開始時の初期投資経費に係る支援を実施し、新たな担い手の育成に取り組むとともに、漁村への移住定住促進に取り組んでまいります。

     次に、「次世代に向けた社会基盤整備」についてでありますが、人口減少・少子高齢化はもとより、郊外への人口拡散を起因とした人口密度の低下によるまちなかの空洞化が進む中、地域の特性・活力を維持しつつ、これからの社会構造の変化にも柔軟に対応していくためには、人口規模や市街地の拡大が前提であったこれまでの都市計画とは異なり、今ある都市機能をいかに有効に活用するかを主眼としたまちづくりに転換する必要があります。
     このため、都市の集約化を図る区域区分の変更など都市計画制度の抜本的な見直しを進めているところであり、中でも、市街化区域から市街化調整区域への大きな見直しは全国的にも例が少なく、先進的な取組として国土交通省や他の自治体からも注目を集めているところであります。
     これらと併せ、立地適正化計画を有効に機能させ、駅を中心としたまちなかへの都市機能の集積や居住の推進などの多様な施策を総合的、一体的に推進し、舞鶴版コンパクトシティ+ネットワークの推進による、利便性が高く効率的で暮らしやすいまちづくりの形成を図り、持続可能な新たなまちづくりを進めてまいります。

     また、強固な日本海側国土軸の形成、太平洋側のバックアップ機能の確保を図り、将来にわたって都会と共存できる地方拠点都市を維持していくためには、「国防」、「海の安全」、「エネルギーの拠点」、災害に強い「京都舞鶴港」など、高いリダンダンシー機能を備える京都府北部地域と全国の主要都市を結ぶ山陰新幹線の誘致が必要不可欠であると考えております。
     引き続き、京都府北部5市2町で構成する「山陰新幹線京都府北部ルート誘致・鉄道高速化整備促進同盟会」による取組はもとより、京都府や、山陰地方の自治体との連携を一層強化する中で、「山陰新幹線の整備計画化」と「山陰新幹線京都府北部ルートの誘致」を目指し、積極的に国への働きかけ等を行ってまいります。

     ご承知のとおり、舞鶴若狭自動車道や京都縦貫自動車道のネットワーク化により、関西圏や中京圏、北陸圏からの「人の流れ・モノの流れ」が拡大しております。
     高速道路の4車線化は、高速道路の安全性、信頼性、利便性を向上させるものであり、本市にとっては原子力災害時の緊急避難路としての役割を含め防災機能の強化はもとより、利便性の向上等による観光振興や物流ネットワークの強化につながり、地域の安心と成長に大きく貢献すると期待しております。
     舞鶴若狭自動車道は、今月末に福知山IC~綾部IC間が完成し舞鶴西IC以西の4車線化が完了するほか、舞鶴東ICから小浜西IC間の内、約12㎞の付加車線の設置が事業化されておりますが、舞鶴西IC~舞鶴東IC間の約11㎞は、令和元年に発表された「高速道路における安全・安心計画」に基づく4車線化を先行的に進める優先整備区間に含まれておりません。また、京都縦貫自動車道においても、園部IC以北は暫定2車線での供用となっておりますことから、市議会・商工会議所の皆様とともに、国、京都府、関係機関等への要望を引き続き実施するなど、舞鶴若狭自動車道及び京都縦貫自動車道の全線4車線化に向けて、整備促進に努めてまいります。

     また、地域経済の活性化や「便利な田舎暮らし」を実現する上で重要な役割を果たす道路ネットワークの整備を積極的に進めてまいります。
     まず、西市街地の交通環境改善や防災面の強化のほか、舞鶴西ICまでのアクセス道路となる「国道27号西舞鶴道路」については、用地取得率が面積比で約84%となり、工事も京田、今田、境谷、倉谷、城東の各地区で進められているほか、令和3年度にはJR舞鶴線の上空を通過するための連続高架橋の下部工や、境谷においてトンネル工事に着手する予定となっており、一日も早い完成を国へお願いしているところであります。
     次に、「京都舞鶴港」から舞鶴西ICへのアクセス改善を図るために進められている「臨港道路上安久線」は、本年度から用地取得に着手し、令和3年度には、用地取得がさらに進められるところであります。
     また、地域の経済活動や医療連携のほか、防災や国道27号のリダンダンシー機能の確保など、東西市街地の一体化による活力あるまちづくりに不可欠な道路である「府道小倉西舞鶴線」につきましては、東西市街地を接続する白鳥トンネル工区、及び西舞鶴道路と接続する倉谷工区で、それぞれ4車線化の工事が進められており、令和3年度からは白鳥トンネル本体の掘削工事に着手する予定となっております。
     市道につきましては、地域づくりの促進と防災機能の向上などを目的に、国道や府道を補完する道路の引土境谷線や和泉通線などの事業進捗を図るとともに、土砂崩れ等で集落を孤立させない道路整備の継続、並びに、長寿命化修繕計画に基づく道路施設の健全な維持管理を推進してまいります。

    3つの柱と目指すべき将来のまちの姿を実現するための「市政運営の基本姿勢」

    最後に、「心豊かに暮らせるまちづくり」「安心のまちづくり」「活力あるまちづくり」、そして「ITを活用した心が通う便利で豊かな田舎暮らしができるまちづくり」を機動的に推し進めるための「市政運営の基本姿勢」についてであります。

     私は市長に就任して以来、「財源」「施設」「人財」など、様々な分野において行財政改革を着実に実行してまいりました。今年度、「行政委員等の報酬」について適正化を図り、令和3年4月から施行となりますが、これにより、持続可能な行政運営の基盤がほぼ整ったものと考えております。今後、これらの行財政改革が決して後戻りすることがないよう、昨年度に策定しました全庁一丸となってこれらの取組をさらに前進させるための「持続可能な市役所運営推進プラン」に基づく取組を着実に推し進めながら、将来にわたって「真に必要な行政サービス」を提供し続けることができるよう、行政運営の最適化に取り組んでまいります。
     さらに、「持続可能な市役所運営推進プラン」に基づく、今後3年から5年先の市役所の組織体制・人材配置のあり方を示したアクションプラン「組織体制・人材配置適正化計画」を、全部長からなる策定委員会により令和3年度中に策定し、組織体制・人材配置の適正化を図ってまいります。

     まず、「人財」につきましては、平成28年度から管理職を対象に、平成30年度からは係長級を加え、計画的・段階的に実施してまいりました「人事評価制度」を、令和3年度からは係員も加え、全職員対象に実施します。全職員への実施を契機に、「人事評価制度」を職員の能力開発・人材育成にさらに活用し、市役所の組織力を高め、市民サービスの向上に繋げてまいりたいと考えております。

     次に、行政デジタル化の推進についてですが、ご承知のとおり、新型コロナウイルス対応においては、行政機関のデジタル化の遅れが顕在化いたしました。国においては、行政のデジタル化を強力に推進するため、本年9月にデジタル庁が新設される予定となっております。これにより情報システムの標準化・共通化をはじめ、マイナンバーカード普及、行政手続のオンライン化、データ利活用などが急速に進むことから、本市においても市役所業務のICT化をさらに積極的に推し進めてまいります。
     これまで市においては、「舞鶴版Society5.0 for SDGs」の取組の一つとして、京都電子計算株式会社と連携した業務効率化による住民サービスの向上を図る「AI-OCR」等の導入を行ってきたところであり、特別定額給付金への対応においては、事務の中にAI-OCRやRPAを導入し、事務効率を高め、申請の受付開始からひと月余りで全世帯の83.6%に給付を完了するなど、給付対象世帯数が30,000世帯を超える府内自治体の多くが30%未満の給付に留まる中、市民の皆様への早期給付に役立てたところであり、今後、AI-OCR、RPAなどITの活用をさらに拡大し、内部事務システムの効率化を進めるとともに、行政手続のオンライン化の推進と併せ、住民サービスの充実を図ってまいります。
     また、現在、時間外勤務命令や休暇取得等の人事管理を除く大多数の事務処理は、書面で決裁を行っておりますが、財務会計システムをはじめ、全ての事務において電子決裁を導入し、事務の効率化と職務環境の向上を図ってまいります。
     加えて、行政デジタル化の基盤となるマイナンバーカードの普及と利用促進にあたっては、交付円滑化計画の実現に向けて、申請支援窓口による受付はもとより出張申請など申請受付の体制を強化するとともに、各種証明書のコンビニ交付サービスや健康保険証利用などの周知・定着を図り、カード保有による利便性を実感していただけるような取組を進めてまいります。
     こうした市役所業務のICT化の推進、また、「ITを活用した心が通う便利で豊かな田舎暮らし」を実現する施策を多様な連携により、さらに推し進めていくため、令和3年度から、情報システム課を「デジタル推進課」とし、デジタルガバメント化を積極的に推進してまいります。

     最後に、将来の行政運営のあり方を見据えた京都府北部地域の広域連携によるまちづくりについてであります。
     今後、一定の人口減少が避けられない中で、当地域で、20万人から30万人程度で構成する圏域を形成し、資源の効果的な活用を図り、圏域全体で、質の高い行政サービスを提供・維持していくことが極めて重要であると考えております。
     昨年6月に示された国の「第32次地方制度調査会」の答申においては、「今後、定住自立圏・連携中枢都市圏のほか、様々な市町村間の広域連携によって、特に地域において必要な生活機能を確保していくことが必要であることを踏まえ、連携により生活機能を確保しようとする際に関係市町村に発生する需要に応じ、適切な財政措置を講じる必要がある」との考えが盛り込まれたところであります。
     ご承知のとおり、京都府北部地域連携都市圏形成推進協議会では、この5年間、様々な連携事業を展開し、消防・水道事業の広域連携をはじめ、図書館の相互利用、移住・定住施策、雇用促進施策など、京都府北部地域の住みやすさ満足度の向上や産業の活性化に、着実な成果を上げてきたところであります。
     現在、京都府北部5市2町では、これまでの取組をさらに深化させ、「圏域全体における地域循環型の経済成長のけん引」「高次の都市機能の確保・充実」「生活関連サービスの向上」の実現を基本方針とする「第2期連携都市圏ビジョン」の策定に取り組んでおり、今後、連携都市圏ビジョンに基づき、圏域全体で公共交通、教育、行政サービスなど多様な分野でさらなる連携強化を図りながら、圏域全体の活性化を目指す「水平型の広域連携」による機能的合併を推進し、京都府北部地域における「水平型の連携」が、「連携中枢都市圏」や「定住自立圏」と同様に位置付けられるよう国に制度化等を強く求めてまいりたいと考えております。

     冒頭にも申し上げましたが、現在、我々は新型コロナウイルス感染症という、かつて経験したことのない脅威に対峙しておりますが、一方で、コロナ禍により、改めて、地域の魅力や、人と人とのつながり、お互い様の精神による地域コミュニティという目に見えないものが我々を支えていることに気付き、また、本市が取り組んでまいりました「ITを活用した心が通う便利で豊かな田舎暮らし」を実現するまちづくりが、未来に向け、感染症に打ち勝つことのできる「ビヨンド・コロナ社会」の構築において極めて重要であると確信することができたところであります。

     私は、厳しい状況に置かれた時こそ、様々な視点から課題を捉え、総合的に考えることが重要であると考えており、広い視野をもって全体を俯瞰する「鳥の目」、問題点を絞り込み細部にわたり検討する「虫の目」、時代の潮流を察知して対応する「魚の目」、固定概念にとらわれず物事を違った角度から見る「コウモリの目」の4つの視点を大切にし、未来を見据え、戦略的に挑戦し続け、着実にまちづくりを推し進めてまいりたいと考えております。

     折しも本年、明治34年(1901年)に、舞鶴鎮守府が開庁してから120年という大きな節目の年を迎えました。
     ご承知のとおり、我が国は、かつて、欧米列強の猛威にさらされ、植民地化されることもあり得る状況の中、日本海側の最重要拠点として舞鶴鎮守府を設置するなど、国を挙げて苦難を乗り越え、見事に近代化を果たし、世界に冠たる「日本」を築きました。
     現在、新型コロナウイルス感染症により、まさに国難とも呼べる状況の中、舞鶴が我が国の近代化において大きな役割を果たした時と同様、日本海側の重要拠点として、持続発展可能な「ビヨンド・コロナ社会」を実現する未来のまちづくりを、全国の地方都市のモデルとして示してまいりたいと考えております。

     市におきましては、今後とも、市民の皆様、市議会をはじめ、国や京都府、関係機関等との強固な連携のもと、持続可能な未来のまちづくりに全力を挙げて取り組んでまいる所存でありますので、引き続きご理解、お力添えを賜りますようお願い申し上げます。


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