●【植物編 木本】Top  
 観察時期
通年
 形態・分布・生態的特徴等
●日本の暖帯林の最重要樹種の一つ
●常緑高木
●雌雄異株
●分布:本州中南部、四国、九州、琉球などの森林(とくに海岸近くに多い)
●葉:革質で光沢がある。互生
●花:4〜5月頃に黄緑色であまり目立たない花を咲かせる
●果実:花後、赤い花茎の先端に緑色の小さな球形の果実がなり、8〜9月頃に熟す
●各地の神社の「鎮守の森」によく大木として育っている。
 へぇ〜、そうなん!  〜なるほど豆知識〜
 タブノキはカシ、シイクスノキとともに照葉樹林を代表する木です。和名の由来は、古代の信仰で対象となった大きな樹「タマ(霊)の木」がタモ、タブと転じたとも、クスノキと似ていて「たぶらかす木」が転じたとも言われています。また、別名イヌグスと言い、クスノキに比べ見劣りすることやクスノキのように樟脳が取れないことから、クスノキに劣るという意味で名づけられたそうです。材質は良質で、建築や家具、船舶の材料として使われます。
 舞鶴市内では、神社やお寺の境内などで約50本のタブノキの大木が確認されています。神社を囲むようにして存在する森のことを「鎮守の森」と言いますが、その地域の人々はその森やそこにある樹木には神々が宿っていると考えています。また、お寺の森や樹木についても同じです。これらの木は周囲の木が切られたときにも残され、大切にされ今日に至っています。これからも大切に見守っていきたいものだと思います。

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