あしあと
「まことに小さな国が、開か いかき化期を迎えようとしている。小さなといえば、明治初年の日本ほど小さな国はなかった
であろう」。小説『坂の上の雲』で司馬遼太郎が表現した明治という時代の夜明けから30年後―。
明治34(1901)年10月1日、日本海側で唯一の鎮守府(海軍の拠点)として、舞鶴鎮守府が開庁した。当時の日本は、幕末の開国以来「富国強兵」のスローガンのもと、欧米列強に対抗するため、産業と軍備の近代化に取り組んでおり、中でも海軍の強化を国家プロジェクトとして進めていた。
鎮守府の設置が決まると、中舞鶴から東舞鶴にかけての海沿いの村々には、当時の最先端の技術や設備が投入され、大きな艦艇をつなぎとめる岸壁、造船所や機関・兵器の製造を担う工場、赤れんがの建物などが次々と建設されていき、国防上欠かせない重要な港となった。また、先端技術の粋を集めた水道や鉄道などの都市基盤も整備され、多くの人とモノが集まる活気あふれる近代的な都市へと発展を遂げた。
今年は、海軍舞鶴鎮守府開庁120年の節目の年。舞鶴市発展の礎となり、日本の近代化を支えた舞鶴鎮守府の歴史を市民の皆さんと一緒に振り返り、まちの歴史と魅力、平和の尊さを若い世代に引き継ぐための1年としたい。
広報まいづる9月号特集「海軍舞鶴鎮守府開庁120年」
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