あしあと
子どもたちの毎日を支える給食は、健康な体づくりの他、まなびや地域とのつながりの場でもあります。
地元の歴史や文化、地域との連携から生まれた特別なメニューや、子どもたちの食育活動の様子を、写真やレポートで随時紹介していきます。
〜平和への願いを込めた「温かいおもてなし」の味を再現〜
10月7日は、終戦後、舞鶴港に最初の引揚船「雲仙丸」が入港した日です。舞鶴市では、この日を「舞鶴引き揚げの日」と定め、引き揚げやシベリア抑留の史実、引揚者を温かく迎え入れた町の歴史、そして恒久平和への願いを次世代へ継承しています。
給食ではこの「舞鶴引き揚げの日」にちなみ、当時の引揚者に振る舞われた食事を学校給食向けにアレンジし、再現した献立を提供しました。
【献立】
・ごはん
・アジの唐揚げ(舞鶴産)
・きんぴらごぼう
・きゅうり漬け
・みかん
・カレー汁
・牛乳
【当時の「おもてなしの心」】
引揚者の多くは、大変な苦労を経て舞鶴港に到着しました。当時、食糧や物資が不足していましたが、引揚援護局では、その苦労に配慮し「栄養豊富な食事でおもてなしをしたい」と工夫を凝らした食事が提供されました。
当時の詳細なレシピが保存されており、昭和33年には「ごはん、小アジの天ぷら、きゅうりの漬物、カレー汁」というメニューが提供されています。当時は砂糖が貴重品で、「甘いものがごちそう」であり、栄養価の面からもカレー汁は甘めの味付けになっていました。
この給食を通じて、引揚者を迎え入れた舞鶴の温かい心と、平和の尊さについて考えるきっかけになれば幸いです。
10月7日(火)の引き揚げ給食。写真は中学校で提供したものです。
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