あしあと
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9月号 PDF版
田辺城籠城図(舞鶴市蔵 124㎝×106㎝)
細川幽斎による田辺城籠城戦は慶長5年(1600)7月21日から9月12日(旧暦)まで田辺城で繰り広げられました。豊臣秀吉の死後、石田三成と徳川家康の対立が深まっていました。丹後の領主細川忠興は、徳川家康に従って会津征伐に参戦していました。その留守中に石田三成の指示によって丹後は攻められました。丹後にのこっていた忠興の父幽斎は、他の城を焼き払い、居城田辺城に立て籠もりました。その数500、攻め手は15000とも言われましたが、朝廷は古今伝授の継承者である幽斎を惜しみ、開城を勧め、ついに52日間の籠城がとかれました。そして、3日後の関ヶ原で徳川家康が勝利しました。細川家は忠興の活躍とともに、幽斎が15000の兵を関ヶ原に参戦させずに田辺に足止めしたことも評価され、丹後12万石から豊前・豊後39万石に加増国替えされました。
籠城図は現在10枚確認されています。幽斎の夫人麝香(じゃこう)が紅で配置を描いたものが元図だという言い伝えがありますが、現在のこっているものは一枚として同じものはありません。展示の籠城図は舞鶴市蔵のものです。
今月の一品は西地区平野屋町の「はやし文句」です。現在、朝代神社の祭礼は11月3日に行われていますが、江戸時代は9月9日でした。そこで今月の一品は平野屋町に伝わる「はやし文句」帳です。平野屋町は朝代神社の祭礼行列で太神楽を出します。太神楽では、伊勢太神楽のように獅子舞をしますが、それとともに、曲芸をしながら神楽唄をうたいます。歌詞は風刺がきいており、これは江戸時代から続くものだといわれています。「はやし文句」はこの歌詞を書いた帳面です。展示しているのは昭和3年(1928)のものです。
糸井文庫コーナーでは毎月テーマを決めて糸井文庫の浮世絵を紹介しています。今月はまだまだ暑い日が続きます。「海の京都・山の京都」と題して、すがすがしい海や山のブルーを紹介します。左の浮世絵は歌川貞重の描いた「竜宮入り浦島」です。このブルーは北斎ブルー、ベルリンブルー(ベロ藍)ともいわれ、江戸時代後半から広まった輸入の絵の具です。
お問い合わせは
舞鶴ふるさと発見館(舞鶴市郷土資料館)
(受付時間9:00~16:30)
Fax:0773-77-1314
住所:舞鶴市字南田辺1番地
(ゆうさい会館(西総合会館)1F北側)
展示室入場料:大人100円、
市外学生50円
サロンスペース:無料
休館日:5(月)・12(月)・20(火)・21(水)・26(月)舞鶴市役所生涯学習部文化振興課
電話: 0773-66-1019
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