あしあと
PDF版 舞鶴市郷土資料館だより10月号
資料館だより10月
秋は祭り!今月の一品は河辺八幡神社の棟札です。
河辺八幡神社は大浦地区の河辺谷6地区(栃尾・河辺原・河辺由里・室牛・西屋・河辺中)の総鎮守です。今年は10月5日の日曜日に例祭が行われ、鉾の舞、獅子舞、太鼓の舞、ヒザズリといった芸能が奉納されます。これらは中世(鎌倉〜戦国時代)の祭礼芸能が受け継がれたもので貴重であるとして、京都府の登録無形民族文化財となっています。
棟札とは神社などの建物を新しく建てたときや修復したときに年月日や施主、工事に携わった職人・技術者などを記して柱や屋根裏に打ちつけた木札のことです。河辺八幡神社には、正応4年(1291)から天保4年(1833)までの16枚の棟札が残されていて、中世にさかのぼる棟札は珍しく貴重です。16枚すべてが舞鶴市の指定文化財になっています。
今月はこの中から応仁3年(1469)の棟札を展示します。この棟札の大きさは、総高71.6cm上幅17.6cm。右下隅が欠けているのは、物満つれば魔が多いという考え方からわざと欠けさせたそうです。
河辺八幡神社のお祭りといえば3年に1度の大祭で、河辺谷6地区が芸能を持ち寄って振物や神楽、三番叟を奉納します。こちらも京都府の登録無形民族文化財となっています。次回は令和8年の予定です。
河辺八幡神社の棟札 応仁3年(1469)
総高71.6cm 上幅17.6cm
糸井文庫は岩滝町出身の糸井仙之助氏が多年にわたり収集した丹後地方に関連のある錦絵・書籍・古文書などを含んだ2,200点におよぶ郷土資料です。ふるさと発見館の糸井文庫コーナーではコレクションの浮世絵を月替りのテーマに沿ってご覧いただけます。
今月のテーマは「錦の秋」です。秋が深まり木々が鮮やかに彩られる季節となりました。時代が移り変わろうとも、紅葉を愛でる精神は変わらず受け継がれてきました。
日本画は、主題となる人物や物語だけでなく、草花の描かれた繊細な背景も魅力の一つです。これらのポイントにご注目いただき、浮世絵に息づく自然を慈しむ精神を感じ取っていただければ幸いです。
「東錦昼夜競」楊洲周延 糸井文庫(舞鶴市指定文化財)
日時:令和7年10月12日(日)13:30 ~ 14:30
場所:舞鶴ふるさと発見館展示室(参加者は入館無料)
舞鶴ふるさと発見館(舞鶴市郷土資料館)
TEL 0773-75-8836 FAX 0773-77-1314
〒624-0853 舞鶴市字南田辺1番地
(舞鶴西総合会館 1階 北側)
開館時間 9:00 ~ 17:00(最終入館16:30まで)
展示室入館料:大人100円 学生50円
(未就学児と舞鶴市内に居住または通学する学生は入館無料)
サロンスペース:無料
10月6日(月)・14日(火)・15日(水)・20日(月)・27日(月)
【アクセスマップ】
西舞鶴駅から徒歩約10分
舞鶴市役所生涯学習部文化振興課
電話: 0773-66-1019
電話番号のかけ間違いにご注意ください!